勢いだけで適当に書いた奴を投下しますよ2レスくらいですよ

 大学に入って最初の夏休みに、私はメイド喫茶で何人ものご主人様を笑顔で萌えを大安売りをした。
 その結果、秋口にはバイト代で中古のノートパソコンを手に入れる亊が出来た。
 私はそのパソコンで就職に有利になりそうなワードやエクセルの使用技術を学ぶ事もせずに、ただひたすら己のリビドーを燃料にして妄想小説を書き殴っていた。
 基本は二次。一次だってどんとこい。
 鼻息ばかりを荒くして、傷付きやすく繊細な年頃の少年達が身を寄せ合い、いつしか友情は愛情に代わり互いに愛し合うという感動的なストーリーを何本も紡ぎだしていた。
 女子ならば至って普通の亊である。
 男なんてものは観賞用でしかないのだから、見て妄想して楽しむだけで充分なのだ。
 男臭いのは嫌いだし、嫌らしい視線は生理的に嫌だし、なによりデリカシーがない。
 酒に酔ってはセクハラをして恥じないし、満員電車ではすぐにお尻や胸をを触ってくる。
 痴漢を駅員に突き出した回数は両手の指よりずっと多い。
 そもそも一年も浪人生活を送った原因は受験会場に行く前に痴漢にあったからだ。
 心身ともに傷付けられた私は実力を発揮する事も叶わずに、試験の間ずっと涙を流すハメになった。

 受験には惨敗した私は、痴漢を社会的に抹殺することでウサを晴らす危険人物にまで落ちぶれてしまった。
 でも、そんな黒歴史はどうでもいい。
 現在の私はトラウマを埋めるべく、妄想恋愛小説を書き進めているのだ。

 雀の鳴き声に気付くと空は明るかった。またオールで書き続けてしまった。
 やっちゃったなぁ、と一人ごちると台所に向かいヤカンに火をかける。
 コンロはおんぼろで火力の調整は不可能で弱火のまま。
 洗い物はそのまま。カップラーメンのゴミが積み上げられて搭みたいに屹立としている。
 女性の住処にしては生活感に道溢れてだだ漏れになっている。
 お湯が沸くまでに暫く時間がかかるのでそこらじゅうに転がっている雑誌やDVDの箱を踏まないように気を付けながら、ユニットバスに向かう。
 鏡を見れば当然の如く酷い顔だ。幸いなのはやつれて目元にクマがあるだけで見れない顔では無いことだろう。
 蛇口を捻って勢い良く水を出すと、手を濡らして試供品で貰った洗顔フォームの袋を開けて掌に垂らす。
 豪快にバシャバシャと顔を洗うとヤカンが私に呼び出しコールを送信してきた。