<51ページ>

床に置いた本を読む野崎監督の息子が映写機から。

その手も足も、本人の意思とは関係なく、あちこちあらぬ方向に動いている......。

野崎舞利監督

『しかも 知能が おかされていないだけに よけい かわいそうなんです・・・・・・』

『わたしわね わたしの仕事の すべてを この息子が治ることのために 捧げることに 決めましたよ』

映写機を解体しながら、野崎監督は言う。

野崎舞利監督

『ひとつには なんとか ヒットする映画をプロデュースして お金を もうけ 治療に つぎこむこと』

『ふたつには 息子の闘病の 記録映画をつくって 同じ患者の保護者や 医者に見てもらうことです』

野崎監督の回想シーンだ。スーツケースを携え、どこか海外の街にいるようだ。

野崎舞利監督

『わたしァ ダテに海外ロケをしてたわけじゃ ない』

『映画を撮りながら 必死でいい医者をさがしていたんですよ』