一階の論理体系ではモデルというものを考えることができる。
例えば、一階集合論(FOST)のあるモデルを定めるというのは、変数の取りうる範囲を(メタな視点での)ある集合として定め、
その集合の任意の要素x,yについて(FOSTにおける)「x∈y」という命題が真か偽かを公理を満たすように定めることである。
一つのモデルを定めれば、その論理体系で証明できない命題についても真か偽かを定めることができる。
一般に、ある公理系のモデルは複数存在し得るので、無矛盾な形式体系の命題は3つに分けることができるはずである。
a. 形式体系の中で証明か反証が可能な命題
b. 証明も反証もできないが、モデルによらず真偽が一意に定まる命題
c. モデルによって真偽の異なる命題
ZFC公理系で例を挙げれば、連続体仮説はc.であり、
十分大きな自然数m,nについて「BB(n)=m」はb.であると思われる。(BBはビジービーバー関数)
モデルの概念を用いれば、3.の意味でラヨ関数を定義するには「Rayo(n)=m」という命題がa.かb.であればよいことになる。

あらためて、ラヨ関数を一意に定める方法を考える。ZFC公理系でFOSTの任意の命題を扱うと問題が生じるので、
A. ZFCで証明可能な命題(a.)のみを扱う
B. ZFCでa.かb.となる命題のみを扱う
C. モデルを一つ定めてすべての命題を扱う
などが考えられる。A.では計算可能関数しか扱えないためラヨ関数がビジービーバー程度にしかならないと思われ、
C.ではZFCのモデルを具体的に一つ定めることが困難と思われるので、B.の方針で考える。
Sat([φ],s)の厳密な定義は忘れて、Sat([φ],s)はφ(s)を意味するものだと考えることにする。
すると、モデルを一つ定めればφ(x_1)が定義する数(あるいは定義されないか)が一意に定まる。
定義される数がモデルによらないときのみφ(x_1)がある数を定義すると考えれば、ラヨ関数が一意に定まるのではないか。