現代数学の系譜11 ガロア理論を読む6
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0474現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
2012/09/22(土) 08:40:31.16http://quasimoto.exblog.jp/18905245/
Kazumoto Iguchi's blog 2012年 09月 21日 「abc予想」とはこんなもの?:望月新一博士はグロタンディークの後継者のようだ!?
今回は、この望月博士の数学分野についてちょっとメモしておきたい。しかしながら私は理論物理学者であり、数学的に厳密なお話はできない。そういう立場からの解説は、数学者によるものを参考にしてもらおう。以下のものである。
望月新一さんの数学 玉川安騎男( 京大数理研)
これを読めば、望月博士が非常に控えめであり、純粋に数学研究に打ち込んでいる様子が見てとれる。すばらしい人物のようである。ご本人による日本語解説はこれ。
数体と位相曲面に共通する「二次元の群論的幾何」 望月新一 (京都大学数理解析研究所)
さて、まず「abc予想」とは何か?
Serge Lang "Algebra"
というアメリカの現代代数学の有名な教科書に書かれている。私もこの教科書は拙論文
Universal Algebraic Varieties and Ideals: Field Theory on Algebraic Varieties
を作る時に四苦八苦し、理解できないところは想像力をかき立てながら読んだものである。もう15年も前のことである。
この本の中にこんなことが書かれている。(一般の人に解り易くするために、私が数式を使わず言葉で表現した)
メーソンの定理(Mason's theorem)
互いに素の(つまり、お互いに割り切れない)係数が整数の数式が3つあり、それらをa,b, cと呼ぶ時、もしa + b = cが成り立つ場合には必ず次のことが成り立つ:
それぞれの最大次数をM, N, Lとすれば、これらの中で最大の次数は必ずこれら3つの数式をかけ算したabcとしてできる新しい数式の異なる解の個数?1以下になる。
このa + b = cのa, b, cを素の数式ではなく、素数に焼き直したものが「abc予想」と呼ばれる予想である。ただし素数の場合、多項式の根(解)はないので、「新しい素数abcを割ることのできる素数の積以下となる」と変える。
メーソンの定理は数式の場合だからだいたい1ページの証明で終わる。しかし、これが素数になると、素数の性質はリーマン予想のようにいまだによくわかっていないために、証明が極めて難しくなるのである。
つづく
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています