命題
K を可換体とする。
n ≧ 1 を K の標数(過去スレpart4の667)で割れない整数とする。
このとき、K 上の位数 n の円分体(>>475)L/K は広義に素冪根可解(>>473)である。

証明
n に関する帰納法を使う。
n = 1 のときは自明であるから n ≧ 2 とする。
>>470より L は 1 の原始 n 乗根(part1の520) ζ を持つ。
L = K(ζ) である。
過去スレpart1の523より、L/K はGalois拡大であり、
そのGalois群 G は (Z/nZ)^* の部分群に同型である。
G はAbel群だから可解群(part1の550)である。
p_1、...、p_s を |G| の素因数で K の標数と異なるもの全体とする。
m = (p_1)...(p_s) とし、K 上の位数 m の円分体を M とする。
m は K の標数で割れないから L は 1 の原始 m 乗根 η を持つ。
このとき M = K(η) である。
m ≦ |G| ≦ |(Z/nZ)^*| < n
m は K の標数で割れないから帰納法の仮定より広義の素冪根拡大 F/K があり K(η) ⊂ F となる。
>>476より拡大 E/L を適当にとれば K-埋め込み(過去スレpart4の514) F → E が存在する。
よって、F は E の部分体と仮定してよい。
このとき>>474より、FL/F は広義の素冪根拡大である。
F/K は広義の素冪根拡大であるから FL/K も広義の素冪根拡大である。
よって、L/K は広義に素冪根可解である。
証明終