一つ質問なのですが、暗記数学が云々という人のうちどれぐらいの人が
大学でまともに数学をやったことがあるんでしょうか?

河東さんのセミナーの発表の仕方を読んだことがある人がどれぐらい居るかわかりませんが、
あれを実践するためには、単純な記憶はとても大切なことです。
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~yasuyuki/sem.htm
仮にセミナーで数時間かけて教科書8ページ分の内容を発表するとしましょう。
このとき、(一概には言えませんが)5〜10個程度の用語の定義があると思いますが、
その定義は勉強の一番最初は記憶するしかないことです。
もちろん、なぜかくかくしかじかの定義にいたるのか、ということには
それなりの理由や流れがあり、河東さんはそれについて「丸暗記とは違う」と明言しています。
しかし、そうは言っても、(記憶しなければならないという意味で)
暗記しなければならない事柄がたくさんあることは事実ですし、
どんな定理もステートメントをきちんと記憶していなければ満足に使うことができません。
毎回毎回、使用するたびに導出するというのはあまり現実的ではありませんから、
正確な暗記というのは非常に大切なことです。
実際に、脳内で何度も証明を繰り返すうちにステートメントが完全に記憶されて、
そのステートメントを「必ずしも証明をつけずに」呼び出して使うというのが
一般的な研究者のやっていることだと思います。

受験数学で記憶すべき事柄が少ない、という批判であればそれは分かります。
また、テクニカルでいびつである、という主張も分かります。
必ずしも論理的でなく、その意味で数学でない、という主張も分かります。
しかし、暗記である、という主張は全く解せません。
例えば上のリンクでは「丸暗記と違う」と書かれていますが、
その表面的な言葉だけをさらって「受験数学は暗記でよくない」などと言うのは
全く筋違いだしばかげていると思います。

また、受験生に50〜100時間数学を毎週勉強することを要求するのも現実的ではないですから、
そう思うと「暗記」だけで数学の学習が終わってしまったとしてもやむを得ません。
それ以上のことは、専門的に数学をやりたい人だけがすればよいことです。