>>632
この話に関しては、何時ぞや佐藤先生も似た様なお話をなさってたとい
う記憶です。

まあ極論なのかも知れませんが、例えばFLTの役割は「その問題自身が解
かれる事」ではなくて:
★★★『ソコを通して、或いはきっかけとして数学そのものが豊かになった事』★★★
という理解をするのが妥当だと思いますね。人類が350年も掛けてや
って来た事は「その特定の問題を解く事」ではなくて、でも:
★★★『そういう問題群がごく自然に見える様な理論的枠組みを整備した。』★★★
という事だと私は理解しています。この問題に関係して代数のみならず、
幾何も解析も、数学のかなりの部分が有意義な刺激を受けて来た歴史と
いう事なんじゃないでしょうか。

だから「問題が解かれたという事実そのもの」よりも:
★★★『その問題がどういうルートを辿ってどういう決着の仕方をしたのか』★★★
という事の方が、その後の数学の発展の歴史には決定的な要素となる場
合が多いと私は思いますね。そのFLTの場合であっても、勿論決着した
Wilesは偉大ですが、でも:
★★★『その問題の決着に最終的に繋がる命題をきちんと定式化した3名』★★★
の貢献は数学の歴史の中では決定的だと私は考えています。

あのWeil先生のお言葉にも『良い問題は数学を正しい方向へと導く』と
いうお話がありましたね。先生はフェルマーとリーマン予想からご自分
の数学をお始めになられたそうです。流石は超一級の数学者という事な
んでしょうけど。どうやら師であるHadamardのアドバイスだそうですが。

猫