横レスだが、>>370で正しいんだが>>371は良く理解できてないみたいだから、補足しておこう。

> 圏論的意味論=シンタクスを圏論の言葉に直したもの

まあ、こう言ってしまえばその通りなんだが、もう少し分かりやすく言うと
ある形式的体系(シンタクス)Aに対する圏論的意味論というか圏論的モデルとは、
Aのモデルの圏論の言葉による特徴付け(Aのモデルという概念の圏論の言葉による公理化)であって
Aの具体的なモデルではない。

つまり例えば形式的体系Aとして単純型付きλ計算のケースで言えば、
その圏論的モデルがCCC(積閉方圏)であるという事は
CCCという条件を満たすような任意の具体的なカテゴリ(SetとかTopとか)の対象と射によって
単純型付きλのモデルを構成できる、という意味。

> 圏論的にされた領域理論=セマンティクスを圏論の言葉に直したもの

圏論的な領域理論の走りであり典型でもあるのはSmyth & PlotkinのSIAM論文だろうが
あれは型無しλのモデルである逆極限法によるD_\inftyの構成を圏論の言葉に写したもの。
ところが、型無しλのモデルとしては全然違ったP_\omegaやT^\omegaといった
普遍領域による手法もあり、そういう点でSmyth & Plotkinのは型無しλのモデル
(あるいはその中の外延的モデルに限定したとしても)全般を圏論の言葉で特徴付けたものではない。

圏論とくにトポスなどによって計算可能性を捉えられる「領域」(Scott理論の意味での具体的な代数・位相構造としての領域には限定しない)を
特徴付けようとする試みも一時期はあるにはあったが、その後、その方向の研究が発展しているとは聞かないから、
圏論的意味論や圏論的モデルと同等のレベル(抽象化・一般化)という意味での圏論的領域論は未だ存在していないと思う。