「コミック版も何種類か出ているんですね」
とテトラちゃんが言った。
 ミルカさんの返事は意外だった。
 「それは違う。コミック版が何種類か出ていることは示していない」
 「え、でも、イラストを配布していますよね」
 「まだ、気づかないかな」
 「……」
 「イラストがあってもそのようなコミックが販売されているかいないかは、判定できない」
 「あ、ああああああああっ!」
 テトラちゃんが大きな声を上げる。だから、ここは図書室だというのに。でも、叫びたくなる気持ちはよくわかる。
 ミルカさんは詠唱するように言う。
 「このイラストは、何種類かのコミック版の存在を示しているが、それが販売されているかを知る手続きは与えていない。そのような手続きは本当に存在しないことがわかっている。」
 「コミック版があることは示されているのに、それが販売されているかを知る手続きはない。お、おかしい!」
 テトラちゃんはまだ混乱している。