補題
R を必ずしも可換とは限らない環とする。
M を任意の左 R-加群とする。
M を含む左 R-加群 D(M) で次の性質を満たすものが存在する。

(*) I を R の左イデアルとし f:I → M を R-準同型とする。
このとき f は R-準同型 g:R → D(M) に拡張される。

証明
Φ = ΣHom(I, M) とおく。
ここで、I は R の左イデアル全体を動き、Σ は集合としての直和である。
L = M + R^(Φ) とおく。
ここで、R^(Φ) は Φ を基底とする R-自由加群である。
f ∈ Hom(I, M)、a ∈ I として (f(a), -af) の形の元で生成される
L の部分加群を N とする。
D(M) = L/N とおく。
p:L → D(M) を標準射とする。
x ∈ M に対して ψ(x) = p(x, 0) と定義して R-準同型 ψ:M → D(M) が得られる。

ψ(x) = 0 とする。
(x, 0) = Σa_i(f_i(b_i), -b_if_i) = (Σf_i(a_ib_i), Σ-a_ib_if_i)
よって、R^(Φ) の元として Σa_ib_if_i = 0
よって、x = Σf_i(a_ib_i) = 0
よって、ψ は単射である。

次に D(M) が条件 (*) を満たすことを証明する。。
I を R の左イデアルとし f:I → M を R-準同型とする。
y = p(0, f) とおく。
a ∈ R に対して ay を対応させる写像を g:R → D(M) とする。
任意の a ∈ I に対して ψ(f(a)) = p(f(a), 0) = p(0, af) = ay = g(a)
証明終