補題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上のBanach空間とする。
U を E の開集合で 0 を含むとする。
f : U → E をC^r級(r ≧ 1)で f(0) = 0 とする。
さらに、df(0) = I (恒等写像)とする。

>>48より、0 ∈ V ⊂ U となる開集合 V があり、
f(V) は開集合で、f を V に制限した写像 f|V は V から f(V) への
位相同型となる。

このとき、f|V の逆写像 h はC^r級である。

証明
>>48と>>49の記号をそのまま使う。

L(E, E) の可逆元全体を GL(E) とする。
>>44より、GL(E) は L(E, E) の開集合である。

df : U → L(E, E) は連続で df(0) = I ∈ GL(E) であるから、
>>48 の δ > 0 を十分小さくとれば x ∈ U(δ) のとき df(x) ∈ GL(E) となる。

>>52の Ψ は連続であるから x → (df(x))^(-1) = Ψ(df(x)) は連続である。
よって、δ > 0 を十分小さくとれば、ある M > 0 に対して
x ∈ U(δ) のとき |(df(x))^(-1)| ≦ M と仮定してよい。

(続く)