補題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上のBanach空間とする。
I を R の開区間とし、U を E の開集合とする。
f: I×U → E を次の条件を満たす連続写像とする。

1) f は I×U 上で有界である。
即ち、M > 0 があり、任意の (t, x) ∈ I×U に対して |f(t, x)| ≦ M となる。

2) C > 0 があり、任意の t ∈ I と任意の x, y ∈ U に対して
|f(t, x) - f(t, y)| ≦ C|x - y| となる。

(t_0, x_0) を I×U の任意の点とする。

このとき x_0 の近傍 V ⊂ U と t_0 を含む開区間 J ⊂ I があり、
各 y ∈ V に対して J から U への写像 t → g(t, y) で
微分方程式 dx/dt = f(t, x(t)) の解であり g(t_0, y) = y となるものが
一意に存在する。

証明
x_0 ∈ U であるから U(x_0, r) ⊂ U となる r > 0 がある。
ここで、U(x_0, r) = {x ∈ E; |x - x_0| < r} である。

V = {x ∈ E; |x - x_0| < r/2} とおく。
y を V の任意の点とする。
U(y, r/2) = {x ∈ E; |x - y| < r/2} とおく。

(続く)