補題
E を可換環 K 上加群とする。
T(E) を E 上のテンソル代数(>>223)とする。
f: E → E を K-加群としての E の任意の準同型とする。

このとき、E 上のテンソル微分(>>222, >>223) で E 上で f と一致するものが
一意に存在する。

証明
記述を簡単にするため T(E) の元 x, y の積 x※y を xy と
書くことにする。

D を E 上のテンソル微分とする。

t_1, t_2, ..., t_n を E または E^* の元とする。
D(t_1t_2...t_n) = Σt_1...t(i-1)D(t_i)t_(i+1)...t_n である。

T(E) は K 上 E と E^* で生成されるから、D は D|E 及び D|E^* により
一意に決まる。

v ∈ E に対して D(v) = f(v) とおき、
w^* ∈ E に対して D(w^*) = -f^*(w^*) とおく。

T(r, s)(E) の元 t に対して D(t) を上記の等式を線型に拡張することにより
定義する。

D が T(E) の微分で任意の整数 r, s ≧ 0 に対して D(T(r, s)(E)) ⊂ T(r, s)(E)
となることは明らかである。
よって、D が任意の縮約と可換であることを証明すればよい。

(続く)