命題(Lebesgueの分解定理)
X 局所コンパクト空間とし、μを X 上の正値Radon測度とする。
θ を X 上の複素Radon測度(過去スレ009の701)とする。

このとき、θ = gμ + ρ と一意に書ける。
ここで、g は局所μ可積分な複素数値関数であり、ρ は μ と無縁(>>59)である。

さらに、このとき、|θ| = |g|μ + |ρ| である。

証明
>>65より、|θ| = fμ + ν と書ける。
ここで、f は局所μ可積分な正値関数であり、ν は μ と無縁な
実Radon測度である。

>>56より、θ = u|θ| となる絶対値 1 の普遍的に可測な複素数値関数 u が存在する。

θ = u|θ| = u(fμ + ν) = ufμ + uν
>>63より、μ と uν は無縁である。
g = uf, ρ = uν とおけばよい。

次に、分解の一意性を証明する。
θ = gμ + ρ = hμ + σ と書けるとする。
ここで、ρ と σ はともに μ と無縁である。

|ρ - σ| ≦ |ρ| + |σ| であるから ρ - σ は μ と無縁である。
ρ - σ = (h - g)μ であるから、(h - g)μ は μ と無縁になり、
inf(|h - g|μ, μ) = inf(|h - g|, 1)μ = 0 である。
よって、inf(|h - g|, 1) = 1 (局所μ-a.e.)
よって、|h - g| = 0 (局所μ-a.e.)
よって、ρ = σ かつ gμ = hμ、即ち g = h (局所μ-a.e.)
証明終