昨日からのやり取りは重要だと思うので、掘り下げてみよう。

グロタンディーク(Grothendieck)の「収穫と蒔いた種と(Recoltes et Semailles)」
現代数学社(1989)は奇書であると同時に数学に携わる者にとって非常に
重要な事柄が書かれている。しかも、彼以前に誰も指摘していない事柄が
書かれていると思われる。

第一部 うぬぼれと再生
I 仕事と発見
2 誤りと発見

誤りの発見は、あらゆる発見という仕事の中で、もっとも重要な瞬間のひとつ、
なによりも創造の瞬間なのです。

誤りを恐れることと、真理を恐れることとは全く同じひとつのことなのです。

3 打ち明けられない仕事

他の人の前で、さらには公衆の面前で、発見という仕事の紆余曲折、
途中の失敗だらけの試行錯誤、要するに「きたない下着」をひろげるのは
慎みのないことだ。

このタブーはここでひそやかかつ絶対的な性のタブーの形をとっています。
その並外れた力、この力を語る、これもまた並ではないこの事実自体が
及ぼす影響をかいま見はじめたのは、この序文を書き始めたときからです。

発見の真の歩み、面くらうほどの単純さ、子供のような素朴さは
実質上どこにも現れていないということ。

(続く)