以下を参考にしてください。(海外取材のため遅れました)
[C] BB84の実験系での欠陥
1.Renner, Gisinら、及びKonig, Maurerらの理論の根底にあるのはパラメータ推定
プロトコルの測定結果(古典量)のみでprovable securityを達成できないと云うことです
(EとBの相関がone time pad実行時にEにもメリットを与える)。それに代わって実際
伝送された量子状態と理想の量子状態の誤差を評価とすることによってprovableになることを
証明しました。東工大グループは、すでにこの路線の意味を説明しながら
(Phys. Rev. A. 76, Sept, 2007)、鍵速度の改善法を議論しています。
2.NEC+JSTが採用する情報量評価に基づく路線の危険性は暗号理論の歴史において以前より
警告されていました。暗号理論を良く理解している東工大グループは時代の流れに沿っている
と思います。しかし、この新評価法によって、量子状態レベルで誤差が極小であれば、生成鍵
はいかなる応用にも安全であるという、ユーザーには解りにくいprovableになってしまいました。
3.すなわち、実際の実験系で送受信の量子状態を同定することは困難です。東工大グループは
Bell状態を使ったentanglement distillation protocolを想定していますが、現実には
Fock stateを生成できません。微弱なcoherent stateで近似するならvan Enk-Hirotaの
coherent stateのエンタングルメント理論(Phys.Rev.A, 2001)が必要になります。また
現実のファイバ:CP map, 量子測定:POVMは実験でその精度を保証するのは困難です。
すべてのデバイスに近似が入った場合、上記の評価基準は意味不明になります。
4.次は、連続量による量子鍵配送はさらに問題があることを報告します。結局、
量子情報科学は社会に何も持たらすことなく消えるのではないかと予想しています。