完全にランダムな数列を作る方法が有限の長さの手順で書き下せたとしよう。
それは文字列でもよいし、チューリングマシンのプログラムテープの記号でも
良いが、要するに例えば二進数で描けばNビットにコーディングできる。
すると2^N通りを試行錯誤すれば、同じ数列が再現できさらにその先が
予想できるので、ランダムでは無い。
つまり、完全にランダムな数列を作る有限の長さの手続きは存在しない。
つまり、何らかの意味で無限の記号列がもともと用意されていないと
完全にランダムな数列を作ることが出来ないのだ。その無限の記号列は
それもまた有限長の記号列による手順で生成されてはならない。もし
そうならば見かけが無限長の記号列でしかないから。つまりそのような
本質的に無限長の記号列が「完全な乱数を生成する手順書」の中に含まれて
いることになるが、それはそれ自身がある意味で完全な乱数だ。
つまり、最初に完全な乱数列があれば、それをもとにして完全な乱数列を
つくることができるが、そうでなければ不可能なのだ。

その意味で、完全な乱数列の持つ一種の情報量(プログラム複雑度)は
無限大である。