命題
R = [1, fω] を虚2次体 Q(√m) の整環とする。
m ≧ 1 を有理整数とする。
I を R の可逆な分数イデアルとする。

このとき λ ∈ Q(√m) があり、
λI ⊂ R で λI + mR = R となる。

証明
D を R の判別式とする。

I に適当な定数を掛けることにより、初めから I は R の可逆な
原始イデアルと仮定してよい。
I = [a, b + fω] を R の標準基底による表示とする。

>>589 より判別式 D の2次形式 ax^2 + bxy + cy^2 があり、
r + fω = (-b + √D)/2 となる。
I は可逆だから >>592 より ax^2 + bxy + cy^2 は原始的である。

>>648 より SL_2(Z) の元 σ = (p, q)/(r, s) があり、
ax^2 + bxy + cy^2 に σ を右から作用させて
Au^2 + Buv + Cv^2 となったとき、
A は m と素に出来る。

>>282 より gcd(A, B, C) = 1 である。
>>594 より
J = [A, (-B + √D)/2] は R の可逆な原始イデアルであり、
I(R)/P(R) (>>473) の I と同じ類に属す。

N(J) = A で A は m と素だから >>649 より
J + mR = R である。
証明終