「院生の間では大学院への入学は“入院”と揶揄される。研究職が得られなければ意味ないですから」と
関西の国立大博士課程に在籍中の男性(28)は自嘲する。

文科省は「研究職にこだわらず、外の社会にも視野を」というが、民間企業では「学部卒入社の同年代
社員に比べ、実務経験が乏しく、専門領域が細分化し企業ニーズと一致しないなど博士の採用を
避ける傾向にある」と沢教授。

そんな中、解決策のひとつとして期待されるのが、秋田県教委の試みだった。秋田の応募条件は
「39歳以下」「博士」の2点だけで、教職課程を修めている必要もなかった。今回採用される6人は
30〜40歳で、東京大や東京工業大、東北大など一流大学の出身者。5人が常勤、1人が非常勤の
教員として採用される。
県教委は「一般教員にはない知識や技術を活用しないのではもったいない。選考で模擬授業を
してもらったが、教え方も良い。本県高校生の力になれるはず」と期待を込めた。