正則列を弱めた概念である準正則列(quasi-regular sequence)に
ついて述べる準備として、フィルター付環とフィルター付加群について
述べる。フィルター付環は、局所環の完備化や重複度とも関係するので
可換代数において重要である。

定義
A を環とし、A の加法群の部分群からなる A_p, p ∈ Z の降列
... A_p ⊃ A_(p+1) ... で以下の 条件 (1), (2) を満たすとする。

(1) (A_p)(A_q) ⊂ A_(p+q) が任意の p, q ∈ Z に対してなりたつ。

(2) 1 ∈ A_0

ここで、Z は有理整数全体の集合であり、
(A_p)(A_q) は 集合 {xy; x ∈ A_p, y ∈ A_q} で生成される A の部分群
を表す。

このとき、A をフィルター付環という。
列 (A_p) を A のフィルターと呼ぶ。