補題
B を整域で、K をその商体とする。
B は次の性質 (*) を持つとする。

(*) x ∈ K - B なら 1/x ∈ B となる。

このとき B は局所環である。
つまり、ただ1つの極大イデアルをもつ。

証明
性質 (*) から B の 0 でない単項イデアル全体は包含関係で
全順序集合となる。
つまり、x と y を B の非零元とすれば xB ⊂ yB か yB ⊂ xB の
どちらかに必ずなる。
このことは K の元 x/y に性質 (*) を適用すれば明らかである。

さて、P = {x ∈ B; xB ≠ B} とおく。
P がイデアルになることは、上で述べたこと、つまり
B の 0 でない単項イデアル全体が包含関係で全順序集合になることを
使えばあきらかである。

P は B の非可逆元全体だから B のただ1つの極大イデアルである。
証明終