代数的整数論 #003
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0001132人目の素数さん
2006/02/27(月) 14:44:48語ってもらうスレです。
シロート厳禁、質問歓迎!
前スレ
http://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1126510231
http://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1132643310
0175Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/20(木) 17:52:22してもわかる。
Nf(ζ) = b0 + b_1ζ + ... + b_(λ-1)ζ^(λ-1) とする。
右辺を g(ζ) とおく。
1 ≦ i ≦ λ-1 のとき、
g(ζ^i) = f(ζ^i)f(ζ^2i)...f(ζ^(λ-1)i) = g(ζ) である(確かめよ)。
よって、
b0 + b_1ζ + ... + b_(λ-1)ζ^(λ-1) =
b0 + b_1ζ^i + ... + b_(λ-1)ζ^(λ-1)i
である。
ij ≡ 1 (mod λ) となる整数 j をとれば、
ζ = (ζ^i)^j だから
b_0 - b_0 = b_1 - b_j である(>>172)。
よって b_1 = b_j となる。
i を変化させて、
b_1 = b_2 = ... = b_(λ-1)
となる。
よって、
Nf(ζ) = b0 + b_1ζ + ... + b_(λ-1)ζ^(λ-1) =
b_0 + b_1(ζ+ ζ^2 + ... + ζ^(λ-1))
であるが、ζ+ ζ^2 + ... + ζ^(λ-1) = -1 だから、
Nf(ζ) = b_0 - b_1 ∈ Z である。
0176Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/20(木) 18:25:10複素数 z の共役を z~ と書く。
ζ(ζ~) = |ζ|^2 = 1 だから
ζ~ = ζ^(-1) = ζ^(λ-1) である。
1 ≦ i ≦ λ-1 のとき、
(ζ^i)~ = ζ^(-i) である。
よって、f(ζ^i)~ = f((ζ^i)~) = f(ζ^(-i)) である。
よって、f(ζ), f(ζ^2), ... f(ζ^(λ-1)) は互いに共役な
(λ-1)/2 個のペアから構成される。
互いに共役な複素数の積は正だから、
Nf(ζ) = f(ζ)f(ζ^2)...f(ζ^(λ-1)) ≧ 0 となる。
明らかに、Nf(ζ) = 0 が 0 となるのは f(ζ) = 0 のときに限る。
0177132人目の素数さん
2006/04/20(木) 18:54:55スレ嫁タコ
0178Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/21(金) 11:11:23複素数の性質(具体的には複素変数の指数関数の性質)、
遡れば実数の連続性から出たわけで、簡単に見えるが
わりと深い結果である。
円分整数環 Z[ζ] は Z[X]/(1 + X + ... + X^(λ-1)) として
代数的にも定義出来る。
しかし、上記の結果を実数の連続性を使わずに代数的に証明するのは
不可能だろう(たぶん)。
0179Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 12:02:11これは次の自明な原理に基づいている。
補題
A を整域とする。
f(X), g(X) を A[X] の 0 でない元として、
f(X) の最低次の項を a_rX^r
g(X) の最低次の項を b_sX^s とすると
h(X) = f(X)g(X) の最低次の項は a_rb_sX^(r+s) である。
0180Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 12:04:17補題
A を整域とする。
f(X), g(X) を A[X] の元として、
cX^n = f(X)g(X) とする。ここで、c ≠ 0、n > 0 であり、
f(X), g(X) の次数はそれぞれ1以上とする。
このとき、適当な A の元 a, b があって
f(X) = aX^r、g(X) = bX^s となる。
0181Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 12:09:43補題
A を環とし、P をその素イデアルとする。
h(X) = a_0X^n + a_1X^(n-1) + ... + a_n を A 係数の多項式とする。
ここで、a_0 は P に含まれず、
1 ≦ i ≦ n のとき a_i ≡ 0 (mod P) とする。
f(X), g(X) を A[X] の元として、h(X) = f(X)g(X) とする。
ここで、f(X), g(X) の次数はそれぞれ1以上とする。
このとき、a_n ≡ 0 (mod P^2) となる。
証明
仮定より、h(X) ≡ a_0X^n (mod P) となる。
よって、a_0X^n ≡ f(X)g(X) (mod P) である。
f(X)、g(X) のそれぞれの定数項を b, c とする。
>>180 より、b ≡ 0 (mod P), c ≡ 0 (mod P) となる。
よって a_n = bc は P^2 に含まれる。
証明終
0182Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 12:21:54f(X) = g(x)h(x) と分解されない。
ここで、g(X), h(X) は A[X] の元でともに次数が1以上である。
これから原始多項式の積が原始多項式になるというGaussの補題を使う
よく知られた論法で f(X) が K で既約であることが出る。
0183Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 12:34:51これもEisenstein の既約性定理の証明(>>181)と同様の論法、
つまり mod p での還元(reduction)を使う。
Gaussの補題は次の自明な原理に基づいている。
補題
A を整域とすると A[X] も整域である。
0184132人目の素数さん
2006/04/22(土) 12:42:39| (・∀・) ノ
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0185Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 12:46:44補題
A を環とし、P をその素イデアルとする。
f(X), g(X) を A[X] の元として、f(X) ≡ 0 (mod P) でも
g(X) ≡ 0 (mod P) でもないとする。
このとき、f(X)g(X) ≡ 0 (mod P) とならない。
0186Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 12:54:48A を一意分解整域とし、
f(X) = a_0X^n + a_1X^(n-1) + ... + a_n を A 係数の 0 でない
多項式とする。ここで、n > 0 とする。
a_0, a_1, ..., a_n の公約元が A の可逆元以外ないとき、
f(X) を原始多項式という。
0187Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 13:03:30A を一意分解整域とし、
f(X) を A 係数の次数が1以上の多項式とする。
f(X) が原始多項式(>>186)でないなら、A の素元 p で f(X) の各係数を
割るものがある。
証明は明らかだろう。
0188Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 13:13:13A を一意分解整域とし、f(X), g(X) を A 係数の原始多項式とする。
このとき、f(X) と g(X) の積 h(X) も原始多項式である。
証明
p を A の任意の素元とする。
f(X) は原始多項式だから f(X) ≡ 0 (mod p) でない。
同様に、g(X) ≡ 0 (mod p) でない。
よって、>>185 より h(X) ≡ 0 (mod p) とならない。
よって >>187 より h(X) は原始多項式である。
証明終
0189Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 15:04:21整除の判定方法について述べる。
Z[ζ] の 非零元 f(ζ) と g(ζ) が与えられたとき、
g(ζ) = f(ζ)h(ζ) となる h(ζ) が存在するとき、
g(ζ) は f(ζ) で割れるといい、この事実を記号 f(ζ)|g(ζ) で表す。
f(ζ) が 有理整数 a のときは、この判定は簡単である。
g(ζ) = b_0 + b_1ζ + ... + b_(λ-1)ζ^(λ-1) とし、
h(ζ) = c_0 + c_1ζ + ... + c_(λ-1)ζ^(λ-1) とする。
g(ζ) = ah(ζ) より、
b_0 - ac_0 = b_1 - ac_1 = ... = b_(λ-1) - ac_(λ-1)
となる。
よって、この等式の等しい値を k とおけば、
b_0 = ac_0 + k
b_1 = ac_1 + k
.
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b_(λ-1) = ac_(λ-1) + k
となる。
つまり、b_0 ≡ b_1 ≡ ... ≡ b_(λ-1) (mod a) となる。
逆に、この関係が成立すれば、g(ζ) = ah(ζ) となる h(ζ) が求まる。
0190Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 15:13:02>>189に帰着出来る。
g(ζ) = f(ζ)h(ζ) なら、
この等式の両辺に f(ζ^2)...f(ζ^(λ-1)) を掛けて
f(ζ^2)...f(ζ^(λ-1))g(ζ) = (Nf(ζ))h(ζ) となる。
よって、f(ζ^2)...f(ζ^(λ-1))g(ζ) は (Nf(ζ)) で割れる。
逆も成立つことは明らかだろう。
0191132人目の素数さん
2006/04/22(土) 16:12:450192Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/22(土) 18:45:57よって Z[ζ] において素数にあたるものが何かを考えよう。
まず考えられるのは既約元、つまり可逆元でない元の積に分解されない
元である。しかし、一意分解整域、例えば有理整数環では既約元は
素元でもある。一般に整域 A の元 p ≠ 0 に対して pA が素イデアルと
なるとき p を A の素元という。つまり可逆元でない元 p ≠ 0 が
次の性質(*)を満たすとき p を素元という。
(*) p|ab なら p|a または p|b である。
整域において素元は既約元である(確かめられたい)。
既約元が素元になるとは限らないが、一意分解整域ではそれが成立つ。
つまり、次の命題が成立つ。
命題
整域 A において、可逆元でない任意の非零元が既約元の積に
分解されるとする。
このとき、A の既約元が常に素元なら、A は一意分解整域である。
証明
a ≠ 0 を A の可逆元でない元とし、
a = (p_1)...(p_r) = (q_1)...(q_s) となるとする。
ここで、各p_i, q_j は既約元である。
仮定より p_1 は素元だから p_1|q_j となる j がある。
必要なら q_1, ..., q_s の順序を入れ替えて j = 1 と仮定してよい。
q_j は既約だから p_1 と q_1 は可逆元の積による違いを除いて一致する。
よって、可逆元の積による違いを除いて (p_2)...(p_r) = (q_2)...(q_s)
となる。以上を繰り返して(正確には数学的帰納法を使って)
本命題の主張が得られる。
証明終
0193Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 09:42:12g(ζ) があるとき、f(ζ) を円分単数、略して単数と呼ぶ。
Nf(ζ)Ng(ζ) = 1 だから Nf(ζ) > 0 (>>176)に注意して
Nf(ζ) = 1 である。
逆に Nf(ζ) = 1 なら f(ζ)f(ζ^2)...f(ζ^(λ-1)) = 1 だから
f(ζ) は単数である。
0194Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 09:45:57f(ζ) を円分素数とする。定義より f(ζ) は単数でないから
Nf(ζ) ≠ 1 である。
f(ζ) で割れる有理整数全体は有理整数環のイデアル I となるが、
Nf(ζ) はf(ζ) で割れるから、Nf(ζ) ∈ I である。
Nf(ζ) ≠ 0 だから I ≠ 0 である。
I は単項だから I = (m), m ≧1 となる有理整数 m がある。
m が合成数、つまり m = ab, a ≧ 1, b ≧ 1 と仮定する。
m は f(ζ) で割れるから、f(ζ)は a または b を割る。
よって、a または b が I に含まれることになり矛盾する。
よって m は素数 p である。
p は f(ζ) で割れるから p = f(ζ)g(ζ) となる円分整数 g(ζ) がある。
この両辺のノルムをとると、p^(λ-1) = Nf(ζ)Ng(ζ) となる。
よって Nf(ζ) は素数べき p^k, k ≧1 である
(円分整数のノルムが常に正である(>>176)ことに注意)。
0195Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 10:46:53訂正:
>I は単項だから I = (m), m ≧2 となる有理整数 m がある。
>m が合成数、つまり m = ab, a ≧ 1, b ≧ 1 と仮定する。
I は単項で I ≠ (1) だから I = (m), m ≧ 2 となる有理整数 m がある。
m が合成数、つまり m = ab, a ≧ 2, b ≧ 2 と仮定する。
0196Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 11:24:02円分素数(>>194)を具体的に見つけるにはどうするか?
>>194より、円分素数のノルムは素数べきだから、まずノルムが素数の
円分整数を見つけようと考えるのは自然だろう。
ここでまず問題になるのはノルムが素数の円分整数は円分素数かどうか
ということである。これは可換代数を知っていれば簡単な問題だが、
ここでは、Kummerの方法に近いやり方で、この問題を解いてみよう。
0197Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 11:56:28最も簡単でしかも有理整数でない円分整数は ζ の一次式 a + bζ だから、
このノルムを計算する。
N(a + bζ) = (a + bζ)(a + bζ^2)...(a + bζ^(λ-1))
である。
b = -1 の場合を考えれば、次の恒等式を思い出すだろう。
X^λ - 1 = (X - 1)(X - ζ)(X - ζ^2)...(X - ζ^(λ-1))
ここで、X を X/Y で置き換える。
(X/Y)^λ - 1 = (X/Y - 1)(X/Y - ζ)(X/Y - ζ^2)...(X/Y - ζ^(λ-1))
この両辺に Y^λ を掛けると、
X^λ - Y^λ = (X - Y)(X - Yζ)(X - Yζ^2)...(X - Yζ^(λ-1))
Y を -Y で置き換えると、λは奇数だから、
X^λ + Y^λ = (X + Y)(X + Yζ)(X + Yζ^2)...(X + Yζ^(λ-1))
これから、a ≠ -b のとき、
N(a + bζ) = (a + bζ)(a + bζ^2)...(a + bζ^(λ-1))
= (a^λ + b^λ)/(a + b) となる。
0198132人目の素数さん
2006/04/24(月) 12:47:10そのままパソコン前で氏ね。
0199GiantLeaves ◆6fN.Sojv5w
2006/04/24(月) 12:55:440200Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 13:18:46この場合、a + bζ = a - aζ = a(1 - ζ) である。
よって、N(1 - ζ) が求まればよい。
1 + X + ... + X^(λ - 1) = (X - ζ)(X - ζ^2)...(X - ζ^(λ-1))
において、 X = 1 と置けば、
λ = N(1 - ζ) となる。
1 < k ≦ λ - 1 のとき、
(ζ^k - 1)/(ζ - 1) = 1 + ζ + ... + ζ^(k-1)
だから、ζ^k - 1 は ζ - 1 で割れる。
kj ≡ 1 (mod λ) となる j をとる。
(ζ^j - 1)/(ζ - 1) = 1 + ζ + ... + ζ^(j-1)
この式のζをζ^k で置き換えて
(ζ^(kj) - 1)/(ζ^k - 1) = (ζ - 1)/(ζ^k - 1) =
1 + ζ^k + ... + ζ^k(j-1)
だから、ζ - 1 は ζ^k - 1 で割れる。
よって、(ζ^k - 1)/(ζ - 1) は単数(>>193)である。
つまり、ζ - 1 と ζ^k - 1 は、Z[ζ] における整除関係を考えるとき、
同じものと考えてよい。
λ = N(1 - ζ) = (1 - ζ)(1 - ζ^2)...(1 - ζ^(λ-1))
より、λ = ε(1 - ζ)^(λ-1) となる。
ここでεは単数である。
0201Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 13:58:00どうかを判定するのは簡単である。
ζ ≡ 1 mod (ζ - 1)
だから f(ζ) ≡ f(1) mod (ζ - 1) となる。
よって、f(ζ) が ζ - 1 で割れるなら、
f(1) ≡ 0 mod (ζ - 1) である。
よって f(1) = (ζ - 1)g(ζ) となる円分整数 g(ζ) がある。
両辺のノルムをとって、
f(1)^(λ-1) = λNg(ζ)
よって、f(1) ≡ 0 mod λ となる。
逆に、f(1) ≡ 0 mod λ なら、
f(1) ≡ 0 mod (ζ - 1) である。
よって、f(ζ) ≡ 0 mod (ζ - 1) となる。
0202Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 14:07:33つまり、
f(ζ)g(ζ) ≡ 0 mod (ζ - 1) なら
>>201 より、f(1)g(1) ≡ 0 mod λ となる。
よって、f(1) ≡ 0 mod λ または g(1) ≡ 0 mod λとなる。
再び、>>201 より f(ζ) ≡ 0 mod (ζ - 1) または
g(ζ) ≡ 0 mod (ζ - 1) となる。
0203Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 15:00:01ζ ≡ 1 mod (ζ - 1) だから
Nf(ζ) = f(ζ)f(ζ^2)...f(ζ^(λ-1)) ≡ f(1)^(λ-1) mod (ζ - 1)
よって Nf(ζ) ≡ f(1)^(λ-1) mod λ となる。
Fermatの定理から f(1)^(λ-1) ≡ 0 または ≡ 1 mod λ となる。
よって、Nf(ζ) ≡ 0 または ≡ 1 mod λ となる。
0204Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 15:19:54この場合、N(a + bζ) = (a^λ + b^λ)/(a + b) は素数とは限らない。
例えば、λ = 5 のとき、N(4 + ζ) = (4^5 + 1)/5 = 1025/5 = 205
= 5・41 は素数ではない。
N(a + bζ) が素数 p になる場合を考える。
このとき b は p で割れない。
なぜなら、b ≡ 0 mod p とすると、
p ≡ 0 mod (a + bζ) だから bζ ≡ 0 mod (a + bζ) となる。
一方 a + bζ ≡ 0 mod (a + bζ) だから
a ≡ 0 mod (a + bζ) となる。
よって、a^(λ-1) ≡ 0 mod p となる(a と a + bζのノルムを考える)。
よって、a ≡ 0 mod p となる。
よって、a + bζ = p(c + dζ) となる。ここで c, d は整数。
この両辺のノルムをとると、
p = p^(λ-1)N(c + dζ) となる。
よって、p が p^(λ-1) で割れることになって矛盾。
0205Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 15:41:06b は p で割れないから bc ≡ 1 mod p となる有理整数 c がある。
p ≡ 0 mod (a + bζ) だから bc ≡ 1 mod (a + bζ) でもある。
a + bζ ≡ 0 mod (a + bζ) の両辺に c を掛けて
ac + ζ ≡ 0 mod (a + bζ) となる。
よって ζ ≡ -ac mod (a + bζ) となる。
k = -ac とおく。
>>201と同様にして円分整数 f(ζ) が a + bζ で割れるかどうかを
判定するのは簡単である。
ζ ≡ k mod (a + bζ) だから f(ζ) ≡ f(k) mod (a + bζ) となる。
よって、f(k) ≡ 0 mod p となるかどうかを判定すればよい。
これから >>202 と同様にして a + bζ が円分素数であることが分かる。
0206132人目の素数さん
2006/04/24(月) 15:43:19そして氏ね。
0207Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/24(月) 16:23:07素数となる場合を考える。
まず Nf(ζ) = λの場合。
>>200 より N(ζ - 1) = λ だから
Nf(ζ) は ζ - 1 で割れる。
>>202より ζ - 1 は円分素数だから、ある f(ζ^i) が ζ - 1 で割れる。
ここで 1 ≦ i ≦ λ- 1 である。
ij ≡ 1 mod λ とし、ζ → ζ^j による同型を
整除関係 (ζ - 1)|f(ζ^i) に作用させれば、
f(ζ) は ζ^j - 1 で割れることがわかる。
f(ζ) と ζ^j - 1 のノルムは λ だから
両者は単数の違いを除いて一致する。
0208132人目の素数さん
2006/04/24(月) 17:03:20どうでもいいけど、ageるとなぜ駄目なんだ?
0209132人目の素数さん
2006/04/24(月) 19:41:29| (・∀・) ノ
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0210132人目の素数さん
2006/04/24(月) 20:21:11sage厨は気にしなくていいよ。
0211Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/25(火) 15:48:04>>203 より p ≡ 1 mod λ である。
>>205 のように ζ ≡ k mod f(ζ) となる有理数 k があれば都合がいい。
実際、そのような k があることを示そう。
まず、このような k があったと仮定して、k が満たす条件を求めよう。
ζ ≡ k mod f(ζ) より f(ζ) ≡ f(k) mod f(ζ) となる。
勿論、f(ζ) ≡ 0 mod f(ζ) だから
f(k) ≡ 0 mod f(ζ) となる。
よって、f(k) ≡ 0 mod p となる。
また ζ ≡ k mod f(ζ) より、ζ^λ ≡ k^λ mod f(ζ) となる。
ζ^λ = 1 だから k^λ ≡ 1 mod f(ζ)
よって k^λ ≡ 1 mod p である。
等式 k^λ - 1 = (k - 1)(1 + k + ... + k^(λ-1))
より、(k - 1)(1 + k + ... + k^(λ-1)) ≡ 0 mod p である。
ここで、k ≡ 1 mod p とはならない。
何故なら、もしそうなら ζ ≡ 1 mod f(ζ) となり、
ζ - 1 が f(ζ) で割れるから
N(ζ- 1) = λ が Nf(ζ) = p で割れることになり、
λ ≠ p という仮定に反する。
よって、(1 + k + ... + k^(λ-1)) ≡ 0 mod p である。
(続く)
0212Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/25(火) 17:39:07逆に、次の条件(�@), (�A) を満たす有理数があったとする。
(�@) (1 + k + ... + k^(λ-1)) ≡ 0 mod p
(�A) f(k) ≡ 0 mod p
このとき、ζ - k が f(ζ) で割れることを示そう。
>>190 より、(ζ - k)f(ζ^2)...f(ζ^(λ - 1)) が N(f(ζ)) = p で
割れることを示せばよい。
条件(�A) の f(k) ≡ 0 mod p より f(X) ≡ (X - k)Q(X) mod p
となる Q(X) ∈ Z[X] がある。
よって、2 ≦ i ≦ λ - 1 となる i に対して、
f(ζ^i) ≡ (ζ^i - k)Q(ζ^i) mod p である。
よって、
(ζ - k)f(ζ^2)...f(ζ^(λ - 1)) ≡ N(ζ - k)R(ζ) mod p
となる。ここで R(ζ) はある円分整数。
ここで、N(ζ - k) ≡ 0 mod p を示せばよい。
>>197 の公式 N(a + bζ) = (a^λ + b^λ)/(a + b) より、
N(ζ - k) = (k^λ - 1)/(k - 1) = 1 + k + ... k^(λ - 1)
である。
よって 条件(�@) より N(ζ - k) ≡ 0 mod p となる。
(続く)
0213Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/25(火) 18:03:11>逆に、次の条件(�@), (�A) を満たす有理数があったとする。
次のように訂正する:
逆に、次の条件(�@), (�A) を満たす有理整数があったとする。
0214Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/25(火) 18:13:45示そう。
p ≡ 1 mod λ だから λ|(p - 1) である。
有限体 Z/pZ の乗法群は、位数 p - 1 の巡回群だから、
その約数 λ を位数とする部分群が一個だけある。
よって、Z 上の 合同方程式 X^λ ≡ 1 mod p の 根となる剰余類の数は
λ個である。
さらに、X^λ ≡ 1 mod p の根 a で a ≡ 1 mod p とはならないものを
任意にとれば、a, a^2, ..., a^(λ - 1) が
X^λ ≡ 1 mod p の 根となる剰余類すべての代表となる。
ここで、g(X) = f(X)f(X^2)...f(X^(λ - 1)) とおく。
g(ζ) = Nf(ζ) である。
よって g(ζ) - p = 0 となる。
よって g(X) - p = h(X)q(X) となる q(X) ∈ Z[X] がある。
ここで、h(X) = 1 + X + ... + X^(λ - 1) である。
g(X) ≡ h(X)q(X) mod p だから
g(a) ≡ h(a)q(a) mod p となる。
h(a) ≡ 0 mod p だから
g(a) ≡ 0 mod p となる。
つまり、f(a)f(a^2)...f(a^(λ - 1)) ≡ 0 mod p
よって f(a^i)) ≡ 0 mod p となる i がある。
k = a^i とおけばこれが求めるものである。
0215Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/26(水) 08:26:47円分整数 f(ζ) のノルムがλと異なる素数 p とする。
>>203 より p ≡ 1 mod λ である。
>>214 より >>212 の条件(�@), (�A) を満たす有理整数 k が存在する。
>>212 より ζ ≡ k mod f(ζ) となる。
>>201と同様にして円分整数 g(ζ) が で割れるかどうかを
判定するのは簡単である。
ζ ≡ k mod f(ζ) だから、任意の円分整数 g(ζ) にたいして、
g(ζ) ≡ g(k) mod f(ζ) となる。
よって、g(k) ≡ 0 mod p となるかどうかを判定すればよい。
これから >>202 と同様にして f(ζ) が円分素数であることが分かる。
0216Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/26(水) 08:31:15訂正
>>>201と同様にして円分整数 g(ζ) が で割れるかどうかを
>判定するのは簡単である。
>>201と同様にして円分整数 g(ζ) が f(ζ) で割れるかどうかを
判定するのは簡単である。
0217Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/26(水) 08:38:04すなわち Nf(ζ) = Ng(ζ) = p となるとき、f(ζ) と g(ζ) は
単数の違いしかない。これは f(ζ) と g(ζ) が円分素数であることから
簡単にでる。
0218Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/27(木) 15:11:12p ≡ 1 mod λ となる素数 p をとる。
円分素数 f(ζ) が p を割るとき Nf(ζ) = p となるか?
この答えはYESである。
これは、代数的整数論の初歩を知っていれば簡単にわかるが、
今までの方法で証明しよう。
0219Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/27(木) 15:16:03ここで、恒等式
X^(p-1) - 1 ≡ (X - 1)(X -2)...(X - (p-1)) mod p
を利用する。
X に ζ を代入して、
ζ^(p-1) - 1 ≡ (ζ - 1)(ζ -2)...(ζ - (p-1)) mod p
となる。
左辺は0だから
(ζ - 1)(ζ -2)...(ζ - (p-1)) ≡ 0 mod p
となる。
f(ζ) は p を割るから
(ζ - 1)(ζ - 2)...(ζ - (p-1)) ≡ 0 mod f(ζ)
となる。
f(ζ) は円分素数だから、
ζ - k ≡ 0 mod f(ζ)
となる、k がある。ここで、1 ≦ k ≦ p - 1 である。
0220Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/04/27(木) 15:27:53f(ζ^i) と f(ζ^j) が同伴つまり f(ζ^i) = εf(ζ^j) となるとする。
ここで ε は単数である。
ζ - k ≡ 0 mod f(ζ) だから
ζ^i - k ≡ 0 mod f(ζ^i)
ζ^j ≡ k mod f(ζ^j)
である。
f(ζ^j) は f(ζ^i) で割れるから、
ζ^j ≡ k mod f(ζ^i) である。
よって、
ζ^j - ζ^i ≡ 0 mod f(ζ^i) となる。
よって、
ζ^i(ζ^(j-i) - 1) ≡ 0 mod f(ζ^i) となる。
ζ^i は単数だから、
ζ^(j-i) - 1 ≡ 0 mod f(ζ^i)
よって、
N(ζ^(j-i) - 1) は N(f(ζ^i)) で割れる。
ところが N(ζ^(j-i) - 1) = λ であり(>>200)、
N(f(ζ^i)) は p の冪だからこれは有り得ない。
よって、f(ζ^i) と f(ζ^j) は同伴でない。
p は f(ζ), f(ζ^2), ..., f(ζ^(λ-1))でそれぞれ割れ、
これらは互いに同伴ではない円分素数だから、
p はこれ等の積つまり、Nf(ζ) で割れる。
つまり、p = (Nf(ζ))g(ζ) となる円分整数 g(ζ) がある。
g(ζ) は有理整数でなければならない。
よって、Nf(ζ) = p となる。
0221tama
2006/04/28(金) 00:53:03ある有限群Gの自己同型は、Sn(n次の対称群)の中で
Φー1・G・Φ=G となるようなΦによって引き起こされる。
そのような置換の全体がGの自己同型群A(G)である。
Φー1・G・Φ=GとなるΦの全体をBとする。Bの中でGの各々の要素
を動かさないものをCとする。任意のg∈Gに対し
Φー1・g・Φ=g、g・Φ=Φ・g であるから、Bの中でgの各々の要素と
交換可能な要素となる。つまり C⊆B
このときBの任意の要素をbとすれば
(b−1・c・b)−1・g・(b−1・c・b)
=b−1・c−1・b・g・b−1・c・b
=b−1・c−1・(b・g・b−1)・c・b
となり、b・g・b−1はGの要素であるから、cとは交換可能。
よって =b−1・(b・g・b−1)・b=g
の、cとは交換可能の理由および最後の一行の変形良く解りません。
数学が好きで群論の自己同型独習してます。お願いします・・
<記号の−1は、逆写像 or 逆元の意です>
0222tama
2006/04/28(金) 00:59:480223132人目の素数さん
2006/04/28(金) 11:44:32>cとは交換可能の理由および最後の一行の変形良く解りません。
Cの定義がわかる?
つまり、Bの中でGの各々の要素を動かさないものをCとする。
このことの意味がわかる?
0224tama
2006/04/29(土) 00:06:41GΦ=ΦGを成り立たせるΦは、Φ∈B⊆Snで、そのようなBの中には
(群)演算によりGの各々の要素を動かさないようなCがあるのだ、と自分なりに
解釈しました。でも「Gの各々の要素を動かさない」というのは具体的にはどんな
意味なんでしょう・・ 読んでいる本の前の章に、正規部分群Hのことが書かれてあり
ある有限群の剰余類(いずれは剰余群)を作る素となる正規部分群は、準同型写像により
その写像先の群の単位元に写されるとありました。 そのことが気持ちの中にあったので
まてよ・・動かさないというのは単位元的なことだから
H → e(単位元) : 準同型写像による
C → 動かさない : 自己同型での写像による
などと、漠然と考え無理矢理に暗記しようとしてました。が、どうもしっくりいかず
このサイトを偶然見つけ、質問した次第です
ただ、正規部分群は写像前の始域の群の中で Hx=xHを満たす部分群だしなぁ・・
このCがGの各々の要素を動かさないというのもGの中での話で、写像後の行った先で
要素を動かしてないとか、そういう話でもないだろう・・ などとetc
わかんないです。
もっとも代数自体言ってることが抽象的すぎますが、でも好きなんですよね
そこがまた よろしくお願いします。
0225132人目の素数さん
2006/04/30(日) 23:52:240226tama
2006/05/01(月) 00:20:10例題に 有限群G={e,g,g^2},g^3=e のときGの自己同型群を求めよ
というのがあり模範解答を221の証明に照らして考えてたとき、ふいに
∀g∈G、cg=gc なんだ・・って理解できました
0227132人目の素数さん
2006/05/01(月) 00:39:36群論の「奥義」みたいな
0228132人目の素数さん
2006/05/01(月) 00:41:380229132人目の素数さん
2006/05/01(月) 08:14:15>そこがまた よろしくお願いします。
>>223 は例外的サービスのつもり。
基本的には、このスレに関係ない質問はそれに関係した別スレに
お願いします。
0230132人目の素数さん
2006/05/01(月) 08:57:19ζ は X^2 + X + 1 = 0 の根だから ζ は (-1 ±√(-3))/2 のどちらか
である。ζ = (-1 + √(-3))/2 としよう。
Z[ζ] の元は a + bζ, a ∈ Z, b ∈ Z と一意に書ける。
N(a + bζ) = (a + bζ)(a + bζ^2) = a^2 + abζ^2 + abζ + b^2
= a^2 - ab + b^2
となる。
0231Emperor:RootOfAnarchyConversion ◆2i2T.RCSQo
2006/05/01(月) 09:00:190232Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/01(月) 09:09:05a, b が有理数のときにも、N(a + bζ) = (a + bζ)(a + bζ^2)
によって、a + bζのノルムを定義する。
>>230 の式
N(a + bζ) = (a + bζ)(a + bζ^2) = a^2 + abζ^2 + abζ + b^2
= a^2 - ab + b^2
は明らかに a, b が有理数でも成立つ。
0233Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/01(月) 09:15:28f(ζ) ≠ 0 と g(ζ) を円分整数とする。
g(ζ)/f(ζ) = r + sζ とする。 r と s は有理数である。
|r - m| ≦ 1/2, |s - n| ≦ 1/2 となる整数 m, n がある。
円分整数 q(ζ) = m + nζ に対して
N(r + sζ - (m + nζ)) = N(r - m + (s - n)ζ) =
(r - m)^2 - (r - m)(s - n) + (s - n)^2 ≦ 1/4 + 1/4 + 1/4 = 3/4
つまり、N(g(ζ)/f(ζ) - q(ζ)) < 1 である。
ρ = g(ζ)/f(ζ) - q(ζ) とおく。
f(ζ)ρ = g(ζ) - f(ζ)q(ζ) ∈ Z[ζ]
よって、f(ζ)ρ = r(ζ) は円分整数である。
g(ζ) = f(ζ)q(ζ) + r(ζ)
N(r(ζ)) < N(f(ζ))
である。
よって、Z[ζ] は、Euclid環である。
0234132人目の素数さん
2006/05/01(月) 11:41:200235Emperor:RootOfAnarchyConversion ◆2i2T.RCSQo
2006/05/01(月) 12:02:310236Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/01(月) 12:38:49一意分解整域である。
円分整数 f(ζ) と g(ζ) の最大公約数は Euclid の互除法により
求まる。
f(ζ) と g(ζ) の最大公約数を (f(ζ), g(ζ)) と書く。
これは、単数の違いを除いて一意に決まる。
0237Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/01(月) 13:14:44>>230 の式
N(a + bζ) = a^2 - ab + b^2
より、
a^2 - ab + b^2 = 1 となる有理整数 a, b を求めればよい(>>193)。
この式の両辺を4倍して、
(2a - b)^2 + 3b^2 = 4
となる。
これから |b| ≦ 1 である。
つまり b = 0, 1, -1
簡単な計算で
b = 0 なら a = ±1
b = 1 ならa = 0, 1
b = -1 ならa = 0, -1
となる。
よって単数は以下の6個のみである。
1, -1, ζ, 1 + ζ, -ζ, -1 -ζ
0238Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/01(月) 14:22:38>>194 より Nf(ζ) は、ある有理素数 p に対して p^2 の約数だから、
p または p^2 である。
まず、Nf(ζ) = p^2 の場合を考える。
p は f(ζ) で割れるから p = f(ζ)g(ζ) となる 円分整数 g(ζ)
がある。両辺のノルムをると、p^2 = p^2Ng(ζ) である。
よって Ng(ζ) = 1 である。よって、g(ζ) は単数である(>>193)。
これは p と f(ζ) が同伴つまり、p 自体が円分素数であることを
意味する。
次に p = λの場合を考える。
N(1 - ζ) = 3 であり(>>200)、>>202 より 1 - ζ は円分素数である。
1 - ζ の共役数は 1 - ζ^2 で
1 - ζ^2 = であり、1 + ζ は、単数である(>>237)。
よって、3 は (1 - ζ)^2 と同伴である。
最後に Nf(ζ) = p で p ≠ λの場合を考える。
>>203 より p ≡ 1 mod λ である。
逆に p ≡ 1 mod λ なら p を割る円分素数 f(ζ) を取れば
Nf(ζ) = p となる(>>218)。
p を割る円分素数 f(ζ) が存在することは、Z[ζ] が一意分解整域で
ある(>>236)ことから明らかである。
0239Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/01(月) 15:16:36p ≡ 0 mod 3 のとき、つまり、p = 3 のときは、1 - ζ は円分素数で
3 は (1 - ζ)^2 と同伴である。
p ≡ 1 mod 3 のときは 円分素数 f(ζ) で Nf(ζ) = p となるもの
がある。f(ζ) の共役数 f(ζ^2) も円分素数だが、
f(ζ) と f(ζ^2) は同伴でない(>>220)。
つまり p = f(ζ)f(ζ^2) は2個の同伴でない円分素数の積である。
p ≡ 2 mod 3 のときは、p は円分素数である。
何故なら、p を割る円分素数 f(ζ) のノルムは p または p^2 だが
これが p とすると >>203 より p ≡ 1 mod 3 となって仮定に反するから。
よって、Nf(ζ) = p^2 となる。よって、>>238 より p は円分素数である。
以上から有理素数 p の円分素数への分解は p が mod 3 のどの剰余類
に入るかによって3パターンに分かれることになる。
0240Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/02(火) 10:32:34>>215 より、
k^2 + k + 1 ≡ 0 mod p となる有理整数 k が存在し、
f(k) ≡ 0 mod p
ζ ≡ k mod f(ζ) となる。
これから f(ζ) は p と ζ- k を割ることになる。
よって、(p, ζ- k) を割る。ここで、(p, ζ- k) は p と ζ- k の
最大公約数(>>236)である。
(p, ζ- k) = g(ζ) とする。g(ζ) は p を割るから Ng(ζ) = p または
p^2 である。Ng(ζ) = p^2 とすると、g(ζ) は p と同伴になり、
ζ- k が p で割れることになるが、k は p で割れないから、これは
有り得ない。よって、Ng(ζ) = p である。よって g(ζ) は円分素数
であり、f(ζ) と同伴である。
0241Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/02(火) 12:35:59有限体 Z/pZ の乗法群は、位数 p - 1 の巡回群だから、
>>214 と同様にして X^3 ≡ 1 mod p は、丁度3個の剰余類解をもつ。
この解の 1 と合同でないものを k とすれば、
k^2 + k + 1 ≡ 0 mod p である。
ここで、(p, ζ- k) を f(ζ) とする。
f(ζ) は単数では有り得ない。
何故なら、(p, ζ- k) = 1 と仮定すると、ζ- k の共役数 ζ^2 - k
と p の最大公約数 (p, ζ^2 - k) も 1 となり、
(p, (ζ- k)(ζ^2 - k)) = (p, N(ζ- k)) も 1 である。
ところが、N(ζ- k) = (k^3 - 1)/(k - 1) = 1 + k + k^2 である(>>197)
から、これは p で割れ、矛盾となる。
他方、ζ- k は p で割れないから (p, ζ- k) = p ともならない。
よって f(ζ) は 1 とも p とも同伴ではない。
よって Nf(ζ) = p となり、f(ζ) は円分素数である。
0242132人目の素数さん
2006/05/02(火) 12:42:230243Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/02(火) 13:26:16p ≡ 1 mod 3 となる素数 p で最小のものは 7 である。
7 を割る円分素数を求めてみよう。
k^2 + k + 1 ≡ 0 mod 7 の解は 4 である。
よって、(7, ζ- 4) を Euclid の互除法で求めればよい。
除算には、>>233 の方法を使用する。
N(ζ- 4) = 21 だから、7/(ζ- 4) = (ζ^2 - 4)/3 = (-5 - ζ)/3
-5/3 に最も近い有理整数は -1 である。
よって、7/(ζ- 4) - (-1) = (-2 - ζ)/3
(ζ- 4)(-2 - ζ)/3 = (-2ζ - ζ^2 + 8 + 4ζ)/3
= (9 + 3ζ)/3 = 3 + ζ
よって、7 = (ζ- 4)(-1) + 3 + ζ が 7 を ζ- 4 で割った
Euclid の除算である。
(ζ- 4)/(ζ + 3) = ζ - 1 だから (7, ζ- 4) = 3 + ζ である。
0244Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/02(火) 14:00:41よって、任意の円分整数 f(ζ) が与えられたとき、これを円分素数の積に
分解することができる。
これは、以下のようにする
Nf(ζ) の素因数の1つを p とする。
p = 3 なら f(ζ) は ζ - 1 で割れる。
p ≡ 2 mod 3 なら p は円分素数であり、f(ζ) は p で割れる。
p ≡ 1 mod 3 なら p を割る円分素数 g(ζ) を >>243 の方法で求める。
f(ζ) は g(ζ) または g(ζ^2) で割れる。
上記いずれの場合も f(ζ) を割る円分素数 h(ζ) が求まり、
N(f(ζ)/h(ζ)) < Nf(ζ) だから、円分整数 f(ζ)/h(ζ) に
同様の操作を行えばよい。
0245132人目の素数さん
2006/05/03(水) 09:03:09┌-―ー-';
| (・∀・) ノ
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| (・∀・) | / \ | (・∀・) |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ( ̄ ̄ ̄) | ̄ ̄ ̄
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0246Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/09(火) 08:38:44p ≡ 1 (mod λ), p < 1000 となるすべての素数 p について
N(f(ζ)) = p となる円分素数 f(ζ) を求めている。
この計算方法を以下に述べる。
この計算は実際にやってみると面白いし、Kummerの理論を
知る上でも役立つ。
まず λ = 5 として Z[ζ] における円分素数を調べよう。
まずζの一次式 a + bζ のノルムをいくつか具体的に求めてみる。
>>197 より、a ≠ -b のとき、
N(a + bζ) = (a + bζ)(a + bζ^2)...(a + bζ^(λ-1))
= (a^λ + b^λ)/(a + b) となる。
これから、
N(ζ+ 2) = 11
N(ζ- 2) = 31
N(ζ+ 3) = 61
N(ζ+ 4) = 5・41
N(ζ- 3) = 11^2
N(ζ- 4) = 11・31
N(ζ+ 7) = 11・91
などとなる。
>>215 より、ζ+ 2, ζ- 2, ζ+ 3 は円分素数である。
0247Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/09(火) 11:57:40を求めることが出来る。
>>200 より N(ζ - 1) = 5 となる。
よって、ζ - 1 は 5 を割る円分素数である。
ζ+ 4 が ζ - 1 で割れるかどうかは、>>201 の方法を使えば簡単にわかる。
つまり、g(ζ) = ζ+ 4 としたとき、g(1) ≡ 0 mod 5 となるかを
見ればよい。g(1) = 1 + 4 ≡ 0 mod 5 で確かに成立っている。
よって、ζ+ 4 = (ζ - 1)f(ζ) となる円分整数 f(ζ) がある。
両辺のノルムを取れば、5・41 = 5N(f(ζ)) だから N(f(ζ)) = 41 である。
f(ζ) を求めるには >>190 の方法を使う。
5f(ζ) = (ζ+ 4)(ζ^2 - 1)(ζ^3 - 1)(ζ^4 - 1)
= (ζ+ 4)(1 - ζ^2 - ζ^3 + 1)(ζ^4 - 1)
= (ζ+ 4)(2 - ζ^2 - ζ^3)(ζ^4 - 1)
= (ζ+ 4)(2ζ^4 - ζ - ζ^2 - 2 + ζ^2 + ζ^3)
= (ζ+ 4)(-2 - ζ + ζ^3 + 2ζ^4)
= -2ζ - ζ^2 + ζ^4 + 2 -8 - 4ζ + 4ζ^3 + 8ζ^4
= -6 - 6ζ - ζ^2 + 4ζ^3 + 9ζ^4
この右辺に 0 = 6 + 6ζ + 6ζ^2 + 6ζ^3 + 6ζ^4 を足して
= 5ζ^2 + 10ζ^3 + 15ζ^4
= 5ζ^2(1 + 2ζ + 3ζ^2)
よって、f(ζ) = ζ^2(1 + 2ζ + 3ζ^2) である。
ζ^2 は単数だから、N(1 + 2ζ + 3ζ^2) = 41 である。
0248Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/09(火) 12:09:21表すのに ζ ではなく α を使っている。
Kummer の計算をまねているうちに分かったことだが、α の方が
書くのに楽である。少量の計算なら大した違いはないが、
大量の計算になると別である。
我々が ζ を使ったのは現在の慣用に従ったものである。
因みに Edwards の本では α を使っている。
0249132人目の素数さん
2006/05/09(火) 12:10:250250132人目の素数さん
2006/05/09(火) 12:31:21>大量の計算になると別である。
この意味が全然分かってないな。
どうでもよくないんだよ。
0251Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/09(火) 12:39:42あまり知られていないが Riemann もゼータ関数に関して大量の計算を
していた。
計算を軽視する人がいるが、それは思慮が足りない。
具体例を計算していくうちにある発見をするというのはよくある。
0252Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/09(火) 13:07:12わからないだろうが。Kummerは、この面白さにはまったんだろう。
あの大量の計算をみて人は Kummer を努力の人と思うんだろうが、
実は本人は楽しみながらやっていたんだろう。
0253Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/09(火) 17:24:42>>246の N(ζ+ 7) = 11・91 は N(ζ+ 7) = 11・191 の間違い。
0254Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/10(水) 08:31:36f(ζ) = 1 + 2ζ + 3ζ^2 とおく。
Nf(ζ) = f(ζ)f(ζ^2)f(ζ^3)f(ζ^4) である。
g(ζ) = f(ζ)f(ζ^4) とおけば、
g(ζ^2) = f(ζ^2)f(ζ^3) で、
Nf(ζ) = g(ζ)g(ζ^2) となる。
g(ζ) を >>173 の方式で計算すると、
g(ζ) = (1 + 2ζ + 3ζ^2)(1 + 2ζ^4 + 3ζ^3)
= 14 + 8ζ + 3ζ^2 + 3ζ^3 + 8ζ^4
= 14 + 8(ζ + ζ^4) + 3(ζ^2 + ζ^3)
= 14 + 8θ + 3θ'
ここで、θ = ζ + ζ^4, θ' = ζ^2 + ζ^3 とおいた。
g(ζ^2) は g(ζ) からすぐ求まる。
g(ζ^2) = 14 + 8(ζ~2 + ζ^3) + 3(ζ^4 + ζ)
= 14 + 8'θ + 3θ
一方、θ + θ' = ζ + ζ^2 + ζ^3 + ζ^4 = -1
θθ' = ζ^3 + ζ^4 + ζ + ζ^2 = -1 であるから、
g(ζ) = 14 + 8θ + 3(-1 - θ) = 11 + 5θ
g(ζ^2) = 14 + 8(-1 - θ) + 3θ = 6 - 5θ
よって、
Nf(ζ) = g(ζ)g(ζ^2) = (11 + 5θ)(6 - 5θ)
= 66 - 55θ + 30θ - 25θ^2
= 66 - 25θ - 25θ^2 = 66 - 25θ(1 + θ) = 66 + 25θθ'
= 66 - 25 = 41
0255Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/10(水) 16:21:36N(f(ζ)) = 191 となる円分素数 f(ζ) を求めよう。
N(ζ+ 2) = 11 だから、ζ+ 7 の共役のどれかが ζ+ 2 で割れる。
ζ ≡ -2 mod (ζ+ 2) であり、(-2)^2 + 7 ≡ 0 mod 11 だから
ζ^2 + 7 が ζ+ 2 で割れる(>>215)。
よって、ζ^2 + 7 = (ζ+ 2)f(ζ) となる円分整数 f(ζ) がある。
両辺のノルムを取れば、11・191 = 11N(f(ζ)) だから
N(f(ζ)) = 191 である。
>>247 と同様にして f(ζ) を求めるには >>190 の方法を使う。
11f(ζ) = (ζ^2 + 7)(ζ^2 + 2)(ζ^3 + 2)(ζ^4 + 2)
= (ζ^2 + 7)(10 + 2ζ + 6ζ^2 + 4ζ^3 + 5ζ^4)
= 74 + 19ζ + 52ζ^2 + 30ζ^3 + 41ζ^4
この右辺の ζ^4 の項を消すため
0 = 41 + 41ζ + 41ζ^2 + 41ζ^3 + 41ζ^4 を引くと
= 33 - 22ζ + 11ζ^2 - 11ζ^3
= 11(3 - 2ζ + ζ^2 - ζ^3)
よって、f(ζ) = 3 - 2ζ + ζ^2 - ζ^3
0256Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/10(水) 16:47:52計算の方法は >>254 と同じである。
f(ζ) = 3 - 2ζ + ζ^2 - ζ^3 とおく。
Nf(ζ) = f(ζ)f(ζ^2)f(ζ^3)f(ζ^4) である。
g(ζ) = f(ζ)f(ζ^4) とおけば、
g(ζ^2) = f(ζ^2)f(ζ^3) で、
Nf(ζ) = g(ζ)g(ζ^2) となる。
g(ζ) を >>173 の方式で計算すると、
g(ζ) = (3 - 2ζ + ζ^2 - ζ^3)(3 - 2ζ^4 + ζ^3 - ζ^2)
= 15 - 9ζ + 2ζ^2 + 2ζ^3 - 9ζ^4
= 15 - 9(ζ + ζ^4) + 2(ζ^2 + ζ^3)
= 15 - 9θ + 2θ'
ここで、θ = ζ + ζ^4, θ' = ζ^2 + ζ^3 とおいた。
一方、θ + θ' = ζ + ζ^2 + ζ^3 + ζ^4 = -1
θθ' = ζ^3 + ζ^4 + ζ + ζ^2 = -1 であるから、
g(ζ) = 15 - 9θ + 2(-1 - θ) = 13 - 11θ
g(ζ^2) = 13 - 11θ'
よって、
Nf(ζ) = g(ζ)g(ζ^2) = (13 - 11θ)(13 - 11θ')
= 13^2 + 13・11 - 11^2 = 169 + (13 - 11)11 = 169 + 22 = 191
0257Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/10(水) 17:01:11なんともいえず気持ちいい。その計算が長くて苦労するほど
その気持ち良さが増加する。
やり方は、この後もっと詳しく説明するから諸君も試してみたら?
0258132人目の素数さん
2006/05/10(水) 19:58:47あのぐらいの計算は長いうちの入らんよ。
ここにもブルバキの被害者が・・・
0259132人目の素数さん
2006/05/11(木) 01:33:450260132人目の素数さん
2006/05/11(木) 08:10:39>あのぐらいの計算は長いうちの入らんよ。
あれが長いなんて言ってないだろ。
あんなのは序の口なんだよ。準備運動みたいなもん。
いきなり λ = 19 の場合をやったらついてこれるか?
0261ゆんゆん ◆kIuLDT68mM
2006/05/11(木) 08:24:180262Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/11(木) 08:34:44巡回拡大であるという事実を利用している。
別の言い方をすると、Gaussが発見した円分体の周期を利用している。
円分体の周期は Kummer の円分論で重要な役割をしている。
よって、彼の理論を理解するには、この扱いに十分慣れておく必要がある。
0263Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/11(木) 13:07:49r を mod λ の原始根とする。つまり r が属す mod λ の剰余類が
有限体 Z/λZ の乗法群の生成元となるようなものとする。
ζ を ζ^r に対応させることにより Z[ζ] の自己同型が得られるが、
これを σ で表す。つまり、円分整数 f(ζ) に対して
σ(f(ζ)) = f(ζ^r) である。
f を λ - 1 の正の約数とする。e = (λ - 1)/f とおく。
σ^(ef) = σ^(λ - 1) = 1 に注意する。
η_0 = ζ + σ^e(ζ) + σ^(2e)(ζ) + ... + σ^((f-1)e)(ζ)
η_1 = σ(ζ) + σ^(e+1)(ζ) + ... + σ^((f-1)e + 1)(ζ)
.
.
.
η_(e-1) = σ^(e-1)(ζ) + σ^(2e-1)(ζ) + ... + σ^(fe - 1)(ζ)
とおく。
σ により、η_0 は η_1 に移る。
以下同様に σ を次々に作用させて
η_0 → η_1 → ... → η_(e-1) → η_0
となる。
よって、各 i に対して σ^e(η_i) = η_i である。
0264132人目の素数さん
2006/05/11(木) 13:34:010265糞 ◆UNKO.QUQQ2
2006/05/11(木) 14:02:090266GiantLeaves ◆6fN.Sojv5w
2006/05/11(木) 16:57:030267糞 ◆UNKO.QUQQ2
2006/05/12(金) 06:32:590268Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/12(金) 12:44:02周期と呼ぶ。
η_e = η_0, η_(e+1) = η_1 と定義し、
一般に、k を任意の整数として、
k ≡ i (mod e) 、0 ≦ i ≦ e-1のとき、η_k = η_i と定義する。
このとき、σ(η_k) = η_(k+1) が任意の整数 k で成立つ。
0269Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/12(金) 12:48:12f(ζ) = a0 + a_1ζ + ... + a_(λ-1)ζ^(λ-1) とおく。
f(σ^e(ζ)) = a0 + a_1σ^e(ζ) + ... + a_(λ-1)σ^(e(λ-1))(ζ)
であり、両者の定数項は a_0 で同じだから、
f(ζ) における ζ の係数と σ^e(ζ) の係数は同じである。
同様に、ζ^i の係数と σ^(ei)(ζ) の係数は同じである。
よって、a, b, c, ..., d を適当な有理整数として、
f(ζ) = a + bη_0 + cη_1 + ... + dη_(e-1)
となる。
逆に、このような形の円分整数は σ^e で不変である。
よって、σ^e で不変な円分整数 を f 項周期から構成される円分整数と呼ぶ。
0270Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/13(土) 18:14:57f(ζ) = a + bη_0 + cη_1 + ... + dη_(e-1) の形であるが、
1 + η_0 + η_1 + ... + η_(e-1) = 0 だから、
f(ζ) = (b-a)η_0 + (c-a)η_1 + ... + (d-a)η_(e-1) となる。
一方、1, ζ, ..., ζ^(λ-2) は Z 上、一次独立だから、
ζ, ζ^2, ..., ζ^(λ-1) も Z 上、一次独立である。
よって、η_0, η_1, ..., η_(e-1) も Z 上、一次独立である。
よって、η_0, η_1, ..., η_(e-1) は、
f 項周期から構成される円分整数全体のなす環
Z[η_0, η_1, ..., η_(e-1)] の Z-加群としての基底である。
0271Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/13(土) 18:47:58Z[η_0, η_1, ..., η_(e-1)] の構造は、
各 i, j に対して (η_i)(η_j) を η_0, η_1, ..., η_(e-1)
の一次結合として表せば完全に決まる。
(η_i)(η_j) をη_0, η_1, ..., η_(e-1) の一次結合として
表す公式は Gauss により与えられている
(van der Waerden の代数学の教科書に載っている)。
しかし、λが具体的に与えられたときは、この公式を使わなくても
(η_i)(η_j) は簡単に計算出来る。
0272Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/13(土) 19:15:17ここで、再び λ = 5 として
p ≡ 1 (mod λ) となる素数 p について
N(f(ζ)) = p となる円分素数 f(ζ) を求める問題に戻る。
今までの結果から、
N(ζ+ 2) = 11 (>>246)
N(ζ- 2) = 31 (>>246)
N(1 + 2ζ + 3ζ^2) = 41 (>>247)
N(ζ+ 3) = 61 (>>246)
N(3 - 2ζ + ζ^2 - ζ^3) = 191 (>>255)
となる。
p = 71 が抜けている。
よって、N(f(ζ)) = 71 となる円分素数 f(ζ) を求めよう。
公式 N(a + bζ) = (a^λ + b^λ)/(a + b) を使う今までの方法
ではうまくいきそうもない。
そこで、Kummerが見つけた方法を使う。
0273Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/13(土) 19:52:07>>211, >>212, >>214 より
次の条件(�@), (�A) を満たす有理整数 k がある。
(�@) (1 + k + ... + k^(λ-1)) ≡ 0 mod p
(�A) f(k) ≡ 0 mod p
条件(�@) は 等式 k^λ - 1 = (k - 1)(1 + k + ... + k^(λ-1))
より、k ≡ 1 mod p でないという条件のもとに
k^λ ≡ 1 mod p と同値である。
Kummer のアイデアは 始めに条件(�@) を満たす有理整数 k を求め
(これは簡単)、条件 (�A) を満たす円分整数 f(ζ) を見つけようと
いうもの。そのような円分整数は N(f(ζ)) = p をみたすとは
限らないが、運が良ければそうなる。運といっても、実際にやると
わかるが確率的にわるくない。
0274Kummer ◆g2BU0D6YN2
2006/05/17(水) 17:57:47f(ζ) を Nf(ζ) = p となる円分素数とする。
>>215 より
(�@) (1 + k + ... + k^(λ-1)) ≡ 0 mod p
(�A) f(k) ≡ 0 mod p
となる有理整数 k が存在する。
さらに ζ ≡ k mod f(ζ) となる。
円分整数 g(ζ) が f(ζ) で割れるには g(k) ≡ 0 mod p が
必要十分である。
ζ ≡ k mod f(ζ) だから ζ - k = f(ζ)Q(ζ) となる
円分整数 Q(ζ) がある。
i を λ で割れない有理整数とする。ζ を ζ^i に対応させて
Z[ζ] の自己同型が得られるから ζ^i - k = f(ζ^i)Q(ζ^i) となる。
つまり、ζ^i ≡ k mod f(ζ^i) である。
ij ≡ 1 (mod λ) となる有理整数 j をとれば、
ζ = ζ^ij ≡ k^j mod f(ζ^i) である。
つまり、f(ζ) の共役 f(ζ^i) には 有理整数 k^j が対応する。
よって、円分整数 g(ζ) が f(ζ^i) で割れるには g(k^j) ≡ 0 mod p が
必要十分である。
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