話は変わるけど、最近Hilbertの代数的整数論の報文(Zahlbericht)の
英訳をamazon.comで買った。それに現代の数学者二人(名前は忘れた)
によるイントロが書いてある。それに、Weilが1975年に編集出版した
Kummerの全集におけるWeilの序文の抜粋が載っている。
それによると、報文の最後の2章(円分体とKummer体における相互律)
のほとんどはKummerの仕事の紹介にすぎないとある。
Weilの言うことだから本当だろう。これは驚くべきことだろう。
Hilbertの報文が出たのが19世紀の終わり頃。
それから30年近く、その本は影響力をもったし、Hecke, 高木、
Artin, Hasse などはこれで代数的整数論を勉強した。
その最も重要な部分が約40年前にKummerによってなされていた。
つまり、Kummerは代数的整数論の創始者のみならず、
Dedekindさえ超えた高みに到達していたことになる。