2005年09月12日23時32
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 世界的研究拠点に文部科学省が補助金を交付する「21世紀COEプログラム」で、名古屋大学大学院教授の
申請書類に虚偽の研究業績が含まれていた問題で、平野真一学長は12日、記者会見し、「社会的、道義的責任
がある」などとして、9月末でこのCOEプログラムを返上する考えを明らかにした。今年度後期分の補助金2
700万円も辞退する。

 虚偽の記載があったのは、COEの「数学・物理学・地球科学」の分野で採択された「等式が生む数学の新概
念」。大学側はすでに、申請書類を提出した研究拠点サブリーダーの教授を訓告処分にするとともに、COE事
業推進担当者から外している。

 補助金については、03年度から3年間で約1億5000万円が交付され、すでに受け取った分については
「一定の成果を上げ、役割を果たした」として返還する考えはないという。

 平野学長は「不正確な記載があったのは大変遺憾だ。サブリーダーの交代で十分な研究が困難となった。今後
は、学内の研究プロジェクトとして同じ規模で継続し、若手の育成や研究成果の普及に努めていく」と話した。
文科省には同日、経過説明するとともに、辞退を報告した。

 同大では5月の問題発覚以後、学内の調査委員会で事実確認をするとともに、学外識者を含む検討委員会で対
応を協議してきた。サブリーダーだった教授は、投稿していないにもかかわらず、申請書類で「掲載予定」と記
述するなど論文3本について、調査委は「2本は重大な誤記載であり、本人は故意ではないと否定しているが、
自己の業績を高く見せようとしたと疑われても仕方がない」と結論づけていた。