【禁妄(きんもう)】

秦代中国において、曼画(まんが)・芸夢(げいむ)・荏魯芸(えろげい)・阿仁瞑(あにめい)・といった娯楽を好む、
於拓(おたく)と呼ばれる者がいた。中には、それらの娯楽を見て興奮した者が自分で妄想による曼画を描き、
憧荏誌(どうじんし)と呼ばれる印刷物にして、他の於拓に向けて鬻(ひさ)ぐ者もおり、
毎夏冬には曼画即売会と呼ばれる、大規模な憧荏誌の即売会のようなものが行われていた。
即売会には、軽食屋台を出店する者もいて、その屋台の出店した者の中には、
即売会に参加する於拓たちや彼らの描いた曼画や妄想に対する嫌悪感を抱く者もおり、
彼らのうちのが某が書いたと思われる、日記とされる書物に「於拓是多数、禁妄(きんもう)」と書かれたものがあり、
それが殷多捏都(いんたねつと;都市に点在する、民衆が集まる広場)の掲示板にその書物の内容が書き込まれたのがきっかけで、
その掲示板を見た者の中に「禁妄、禁妄」と書き込むことが流行したという。

なお、現代において、屋台ホットドッグ店「ネイサンズ」のアルバイト店員が、コミックマーケット68に出店した感想として「きんもーっ☆」「大量のオタ、きもい!」 と自分のブログに書き、
そのブログがインターネット掲示板「2ちゃんねる」に晒され物議を醸しているが、これは何かの偶然であろうか。

(民明書房刊『秦漢代於拓記―牛馬車男にみる於拓―』より)