私は大学の学部生のころは「東北数学」の有力な後継者の1人として、
先生方にかなり期待されていたというような話をうかがったことがあ
ります。しかし、大学院に進学し、修士論文を書き終えようとするこ
ろから、残念ながら先生方の期待を裏切ってしまうことになります。
私の大学院での研究テーマは、線形代数群の分類理論という問題でし
た。先ほど言及したシュヴァレーが1950年代後半に展開していた複素
数体上の理論を、日本の佐武一郎が完全体上にまで拡張した理論を祖
述したものが修士論文でした。