科学技術:関心は「原理」より「利益還元」 内閣府調査

内閣府は9日、「科学技術に関する特別世論調査」の概要を公表した。科学技術
を支援する際に重視すべき項目として、「環境の保全」「安全な社会」「健康の
維持・増進」を挙げた国民がそれぞれ4割を超す一方、ノーベル賞などの対象に
もなる「新しい原理・現象の解明」を支持した国民はわずか1割だった。同府は
「科学技術に対する国民の関心は、具体的な利益還元にあるのではないか」と分
析している。調査は今年5月、全国の20歳以上の3000人を対象に実施した。
有効回答は2105人(70.2%)だった。政府は、国の科学技術政策の方針
を定める第3期科学技術基本計画を策定中で、国民の意見を策定作業に生かすた
め、緊急の特別世論調査を実施した。科学技術を支援する際に特に重視すべき点
(複数回答可)を聞いたところ、

▽「環境の保全」(53.8%)
▽「安全な社会の実現」(45.8%)
▽「医学の発展を通じた健康の維持・増進」(42.4%)
▽「科学技術に関する人材育成」(34.3%)

が上位を占めた。九つある選択肢で支持が最低だったのは
「新しい原理・現象の解明」(10.8%)、
「高度な情報通信社会の実現」(11.1%)
だった。一方、将来や次世代の発展に科学技術が「貢献する」との回答は78.
9%に達した。科学技術への政府の財政支援についても、7割を超える人が必要
性を認めた。【永山悦子】 毎日新聞 2005年6月9日 22時40分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20050610k0000m010128000c.html