自然数の例でいうと、x+y=y+x の証明には数学的帰納法が必要だけれども、
3+8=8+3 の証明には必要ない。

同じように、論理式や証明図の全体を本当の集合として扱う必要があるときは、
集合論のようなものが必要だけれど、述語論理上の理論を展開する上で必要なことは、
個々の論理式や証明図についての超数学的な取り扱いであり、本物の帰納法のような
ものはいらない。

論理式の構成に関する帰納法での証明は集合論的な本当の帰納法ではなく、個々の命題の
具体的な証明の略記として扱うことができる。もちろん、本物の帰納法ではないので
これにより証明できる超数学的命題は限られた形のものになるだろうし、「すべて」や
「存在」については通常の解釈ができないけれど、それなりに十分役に立つ。