ということになったんですよ。で、オヤジに一ヶ月間自宅謹慎になったと。
で、オヤジが勉強できなくてイライラして人を殴ったおまえが家にこもっていていいことないと。
どっか行ってこいっていうんですよ。で、どっか行ってこいっていわれてもね、
しょっちゅう学校から電話かかってきますし。まあ自宅謹慎っていう処分ですから。
で、オヤジにしょっちゅう学校から確認がくると言ったら、オヤジが始めてまともなことを
言いましてね。おまえなあと。オレは外交官だ。外交官っていうのは人をだますのが商売だ。
任せておけって言うんですよ。そんなオヤジがオレが何とかだますって言って
オレが逃がすって言ってくれて、京都とか奈良とかあの辺をぶらぶらするんですよ。
まあ親戚もいたんですけど。で、そんときに偶然本屋に入って偶然買った本が
『青春を山に賭けて』っていう植村直美さんの本で。で、植村直美さんのこと正直
知らなかったんですよ。本はそんなに読む方じゃなかったんですけど、まあ山っていうのは
まったく興味なかったんですけど。で、手に取って植村直美、直美、女かなあって思ったし
そもそも「直美」という漢字をなかなか「なおみ」って読めなかったんですよ。
あれ結構読めないんですよね。で、とりあえず買って読んだんですよ。で、読んだら
で、それはいわゆる植村直美さんの登山家としての本っていうよりも彼自身の
まあなんていうんですかね、兵庫県の山の中から出てきて高校卒業して
で、運送会社かなんかで仕事するけど、なんかうまくいかなかった。
まあ対人関係があまりうまくなかったらしいんですよ。で会社辞める。
で、大学に入って友達もできない。で、山岳部入るんですけど
そこで身体能力ないからばてると。そんななかで、彼はコンプレックスのかたまりみたいな人で。