日本教育協会(http://www.sugaku-bunka.org/)のページにあった
http://www.sugaku-bunka.org/essay/pdf/0401_sugaku.pdf
より抽出

「塵劫記」に学ぶ
近代日本を支えた数感覚をいま一度
上野健爾【京都大学理学研究科教授】

・日本の社会では、すぐに役立つことが求められているが、今日役に立つ
 ことは、明日には役に立たなくなる。本当に役に立つことは、工夫をす
 る姿勢である。この姿勢は、「塵劫記」が示しているように遊びを通し
 て磨くことができる。

・今日から見れば、まったく役に立たない数学遊戯に多大の時間を費やし
 て無駄の典型のようであるが、実はこうした遊びを通して多くの人たち
 が工夫することの大切さを日々実感していたのである。

・江戸末期から明治時代にかけて西洋の科学技術を輸入する際には、この
 遊びが大きな力になった。精密機器がスムーズに動くためには、わずか
 な遊びを入れておく必要があると聞く。現在の日本の社会で必要なのは
 遊びの精神の復活である。
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岡本先生は1000年後に役立つ数学をなさっており、上野先生は「今日役
に立つことは、明日には役に立たなくなる」とおっしゃる。数学的帰納法
によれば、そんなものはないのでは?一体どういうものが1000年後に有
用になるのか?「遊びの精神の復活」によってそれが可能になるというこ
とか?なんだかポストモダニズムの上を行く斬新な思想展開ですなぁ。