>>275-295
高木・小平・上野・飯高・岡・ピュタゴラスらによる会話の再現は、
パリを中心に興ったポストモダニズム思想をより先鋭化させ高度情
報化社会におけるメディアによる記号の大量消費を徹底化させた近
代的批判的知性を完璧なまでに発泡させた微分不可能な主張だとい
えなくもないが、その内奥に潜む社会的弱者の道徳としてのルサン
チマンと強く結びついて、象徴性でカルチュラルな強い偏見を容易
に読み取ることができ、無駄な衒学的でさえある言説ではないのか
と思慮させられもしなくはないとはいえ、純粋数学という大きな物
語の崩壊を告げる挽歌の可能性をさえ感じさせる重要性に満ちてい
ることはいうまでもないだろう。