■ルサンチマン

 「道徳における奴隷一揆は、ルサンチマン(怨恨 Ressentiment)
そのものが創造的となり、価値を生み出すようになったときにはじめて
起こる。すなわちこれは、真の反応つまり行為による反応が拒まれてい
るために、もっぱら想像上の復讐によってだけその埋め合わせをつける
ような者どものルサンチマンである。すべての貴族道徳は自己自身にた
いする勝ち誇れる肯定から生まれるのに反し、奴隷道徳は初めからして
<外なるもの>・<他のもの>・<自己ならぬもの>にたいし否と言う。
つまりこの否定こそが、それの創造的行為なのだ。価値を定めるまなざ
しのこの逆転――自己自身に立ち戻るのでなしに外へと向かうこの必然
的な方向――こそが、まさにルサンチマン特有のものである。」(『善
悪の彼岸・道徳の系譜』ニーチェ全集11、ちくま学芸文庫、p.393)
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/dw/nietzsch.htm