>>479こんなのありました『科学史的思考』
「フェルマに関する彼(註:マホ)の著述は、プリンストン高等学術研究所のアンドレ・ヴェイユの
痛烈な批判の的になった。」
「プリンストンの数学の巨人というと、アンドレ・ヴェイユであろう。彼の数学は深い数学史上の知識
に支えられている。ややもすると困難な数学上の一次資料に取り組む作業を怠りかねない数学史家とは
反対に、彼は誰よりも古典に通じている。〜中略〜
彼は私の師、マホーニィのフェルマの書に辛辣な書評を寄せた。数学者と歴史家が鋭く火花を散らせた
わけである。」

▽「火花を散らせた」などと言うとマホとヴェイユが互角に渡り合ったような印象を受けかねませんが、
一次資料に取り組む作業が不十分だった数学史家が大数学者に怒られただけのことのような気がします。
というか、アンドレ・ヴェイユみたいな毒舌家に目をつけられたマホの運が悪かっただけか。

他にも同書中には、デュドネと古代数学史研究者のアルパッド・サボーが論争をしていたところに同じ
ブルバキのヴェイユが加わり、「数学史家と数学者との間で激烈な論争が続いた」という話があります。
こちらはやたらと詳しいのにマホがヴェイユにどうこき下ろされたのかは佐々木は具体的に書いていま
せんね。何か佐々木自身も同じ攻撃をされるような都合の悪いことがあるのでしょうか?

『20世紀数学思想』から
「マイケル・S・マホーニィは、コンピューター登場が促進した数学史的意義として、それまでは計算
し難いとして敬遠されてきた複雑さが、積極的に取り上げられるべきであると考えられるようになった
ことを指摘している。一言で言えば、数値的アプローチ以外考えられなかった数理諸科学を飛躍的に発
展させることになったわけである。」
▽それがどうした、というような陳腐なお話です。「数値的アプローチ以外考えられなかった」という
のがどうもよくわかりませんが。
佐々木いはくヴェイユは哲学嫌いだからつまんないそうですが、その反対にヘルマン・ワイルをだしに
フッサールだハイデガーだの宣伝を必要以上に繰り返すのには感心しません。