939 :科哲卒業生 :05/01/02 00:09:21
小松先生と佐藤氏との事件は興味深いですね。
佐藤氏は、現代数学の素養は皆無だと思います。確か文3出身で
(でも記憶が定かではないのでもしかしたら違うかもしれません)
西欧近代数学史をやる素養はないので数学史をやりたいなら和算をやるようにと
佐々木先生が指導されたとのことだったと思います。
小松先生のお仕事や現代数学についての知識はもちろん、イメージも
全く持ってはいないでしょう。
もし少しでも知識を持ち、イメージを抱いていたなら、
自分が殆ど全くそれを理解していないということだけはわかっていたはずで、
未知なる領域との接点を前に、浜辺で貝殻を拾うニュートンのように謙虚になり、
小松先生の論文の、数学史研究の視点から見た問題点は指摘するとしても、
全面的に無価値とするような極論には走らず、和解点を見出そうとしたのではないかと
思います。
部分否定を上手く用いることができず、否定するとなると極端な全否定に走ってしまう
科哲の一部に存在する悪しき論理が、数学と数学史とが接点を持つ機会を潰して
しまった、残念な例のように思われます。
自分の専門領域の学問に誠実になることは、そこから少しでもはみ出しているものを
冷酷に切り捨てることでは決してないはずなのに、そこが混同されているのです。
せっかく異分野との交流が生まれようとしている時に、学際研究者のすることではない
ように思います。