プリあらの荒木一郎先生のお言葉。

それでは、アマとプロの境は無いのかというと、そんなことはありません。
アマチュアとプロマジシャンの違い、僕の識別方法は簡単です。そのパフ
ォーマンスがエンターティンメントかそうでないかで区分けをするんです。
例えば、欧米のマジシャンの出しているマジックの解説ビデオがあります。
大抵は、マジシャンがまずパフォーマンスを見せてから、そのマジックに
ついての演じ方や、種の作り方などを教えてくれます。このときのマジッ
クのパフォーマンスが、研究家であるアマチュアマジシャンですと、何と
なく暗く、ただ不思議な現象があるだけでエンターテインメント性が薄い
んです。

片や、プロフェッショナルのパフォーマンスになると、種がどうとか、不
思議さがどうとかいう以外に、プレゼンテーションや持ち味で、観客を終
始あきさせず、十分に楽しませてくれます。

ステージのプロマジシャンは別として、日本のクロースアップ・マジシ
ャンのプロの人には、どちらかと言うと、この欧米の研究家の気質を引
き継いでいる人を多く見かけますね。また、そうした研究家気質のアマ
チュアが、マジック雑誌にマジックの解説をするのではなく、演出論な
どを書いたりしているのも見かけます。そんな解説記事を見ていると、
日本の混とんとしたマジック状況を象徴しているようで淋しさを感じて
しまいます。