翌朝早く、僕は街に出た。
この数日間に僕の身の回りで起きた事を考えながら祐天寺の商店街
を歩いていた。
春というにはまだ寒く、どこか冬の名残りがした。
今朝のニュース。
アメリカのブッシュ大統領はイクラとの戦争を決意しました。。。。。
決意も何も、始めからやる気だったんじゃねぇのかコラ。
街には反戦デモに向かう人が見かけられ、共同幻想の夢をまた見るのか、
とカラスに話し掛けた。カラスは何も言わずゴミを漁り、僕はカラスの夢を漁る。
カラスの飛び立ったゴミ捨て場に銀色に光るものを見つけた。
『キューブだ。』
キューブが捨ててある。やれやれ、何だってこんな所に。
『ひろっちゃダメよ』
その時彼女の声が脳内で響く。
『ひろうのは厨房のする事よ』
『それは僕がこのキューブに釣られているってことかい。』
『あたりまえじゃないの、それは あ お り なの!』
『煽りでも良いさ、放置されるよりはマシだ。』
『あんた相変わらず混せん虫ね。』
こんどは虫か?
『何でもいいよ。もう僕の事は放っておいてくれないか!
放置で釣られるんだ。僕は拾う。』
僕はキューブを拾った。
『あなたアフォね。』彼女が綺麗に微笑んだ。