Mac People 2002.3.1号
p.44 専門家が読み解くプロダクトの核心 プロの声
川崎和男
「私が「粗大ゴミ」と評して議論を沸き立たせた旧iMacは、いよいよ粗大ゴミとなるわけだ。
しかし、リサイクル法のおかげで、素材の廃棄もなんとか問題が解消されているから安心だ。
さて、半球に実装され、液晶パネルとなったモニターという構成の新iMacだが、
おそらく日本のメーカーならばもっと凝縮した実装で、さらにコンパクトな形態にまですることができるだろう。
しかし、ここまで思い切った形態は、なんといっても日本の経営陣だと認可しない、できないだろう。
アップルでなければ実現できない「夢のあるとても愉快なかたち」を提示してくれた。
すでに世界的な企業ランキングではやっと1000社以内にとどまるほどになってしまったアップルだが、この製品であらためて再出発してほしい。
旧iMacユーザーはすべて買い替えるべきだろう。
そして、なんといってもマックOS Xでの運用が、最も似合うはずだ。
ウインドウズユーザーは、すべてが無能であり、感性の欠落した人種である、ということをもう一度証明するためのパソコンになってくれることを願っている。
デザイナーとしては、まだこの造形は稚拙だと思うが、それでも十分に「未来を暗示」してくれるお、おしろさがある。
円形で回路基盤を実現できるメーカーは、アップル以外にありえない。
立方体から半球という造形言語へのコンテクストは、アップルらしさへ回帰してくれた証と言える。
私は、このiMacを格別に高く評価したいと考えている。
もっとも、今度はスケルトンブームでなく、半球ブームになるような軽薄な流行現象になってほしくない。
もうパソコンの造形はここまで自由に解放されてきたことを喜んでいる。
このiMacがヒットすることを願っている。やれやれ、ホッとした。