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ジョブズの見方によれば、世界はパーソナル・コンピューティングの第三段階に達
しつつあるそうだ(この道のりを通ってこなかった人のために言っておくと、第一
段階ってのはこの思考機械をワープロと表計算とデスクトップ画像づくりに使って
た時代。第二段階はすべてのコンピュータがインターネットに繋がった時代のこと
ね)。みんなが相互接続され、創造性を発揮できるようになった今になって、よう
やく我々は次なる偉大な時代を迎える準備ができたわけだ。すなわち、次々に押し
寄せてくる新デジタルデバイスどもをコンピュータによって統合する時代に。

ジョブズは、このことをこんな図で説明するのが好きだ。まず大きな円を書き、こ
の上に色々なデバイスを描いてゆく。「ぼくらはハンディカムやデジカメ、MP3プ
レイヤー、Palm、携帯電話、DVDプレイヤーに包囲されてるわけだ」。次に彼は、
円の真ん中にコンピュータを描く。「この中には、コンピュータなしでも十分使え
るけど、コンピュータを使えばずっとその価値が増すものもあるし、PCなしじゃ全
然使えないものだってある。あー、ここでのPCってのは、ぼくらの場合はMacのこ
とだ」。

ここで彼は、すっかり有名になった「ここからがポイントだぜ」顔をつくってこち
らを見つめ、サルマン・ラシュディばりの眉毛をしかめてみせる。「次なる時代は、
パーソナル・コンピュータがこういうデバイス群のデジタルハブとなる時代なん
だ」。

さて、お次は実演だ。不況にまみれた2001年にも、小売店が期待する以上に売上
げが良かったデジカメを取り上げ、ジョブズはこう言う。「問題は、コンピュータ
にこいつを接続したとたんに、崖っぷちから落ちるような目に遭うことだ。これが、
コンピュータのホントに厄介なところなんだよな。ここが我々の使命だと思ったね。
これこそが違いの見せ所なんだ」


(読んでのとおり、すっぱ抜きでもスクープでもなく、綿密な打ち合わせと独占取
材にもとづいた入念な仕込み記事ですね、これ。トーンがだんだんフツーになって
きたのは、訳者のテンションが下がってきたからです)