>96の続き。

最近Timeが独占テストを行い、今週開催されるMWSFで披露される予定の新iMac
は、そのヒット商品になりうるかもしれない。現代のPCの多くと同様、新iMacは
液晶パネルを採用してる。でも、貴重なデスクスペースを占有する一般の液晶モニ
タとは違って、新iMacのスクリーンはクロームパイプのアームに接合され、宙に浮
いている。パネルはさらに「ハロ」と呼ばれる透明なプラスチックフレームで縁取
られていて、思わず自分の方に引っ張ってみたくなること請け合いだ。Appleの
IDLabの主任であるジョナサン・愛撫タンによれば、彼はこれを見た人が「モニタの
聖なる平面を侵し」て、触ってみたくなるようにデザインしたという。クロームの
アームは関節を持ち、曲がって、画面の角度を保つ。アームは直径26.4cmという、
撫で切りにしたメロンより一回り大きい程度の、信じられないほど小さな半球状の
コンピュータ本体に接続されている。このマシン、ジョブズが立ち上げた伝説的コ
ンピューター・アニメ・スタジオ「Pixar」が制作した短編アニメ映画に出てくる、
「Luxo Jr.」っていうおふざけ好きのアームランプに、気味が悪いほどクリソツだ
(Pixarの制作主任のジョン・ラセターは最初の新iMacの広告を手がけてもい
る)。「これ、ちょっと生意気そうだろ」と愛撫タン。まるで生きてるみたいだ。

こいつはAppleの運命を好転できるだろうか? 1998年5月に登場したオリジナル
iMacは、以後の2年間で株価を400%も引き上げ、600万台を販売した。また、こ
れは12年にも及ぶ流刑の後で前年にAppleに復帰したジョブズの最初のホームラン
となった。いまやAppleの株価は再び地に墜ち、小売店舗が売上を刺激するための
「サムシング・ニュー」を寄越せと息巻くなか、ジョブズは再び綱渡りの冒険を強
いられている。

状況は、「悲惨」っていうほどひどいわけじゃない。Appleは景気後退を凌ぎきる
のに十分な40億ドル以上の資金を銀行に持ってるし、負債は比較的少ないし、全部
の指が凍傷になって件の1ボタンマウスから手をひっぱがされたりしない限りは絶
対にMacを諦めることのない、熱狂的な忠誠心を持ったユーザーを何百万人と抱え
てる。でも、Appleの年次収益は80億ドルから60億ドル以下へと落ち込んでいる
し、Microsoft-Intel連合が支配するなかでマーケットシェアは低下を続けてる。
アメリカ合衆国で売られたPCのうち、Macの占める比率はわずか4%あまりだ(世
界シェアについては聞かないでくれ、5年前には5.2%だったシェアは、今じゃ3%以
下に落ち込んでるんだから)。Microsoftの反トラスト法関連のゴタゴタが握りつ
ぶされ、WindowsXPというこれまでになくシンプルで安定している新OSが出た
今、Appleは何としても回心者を惹きつけなければならないところまで追いつめら
れてるんだ。

(これがあと5ページもあるなんて… いったん挫折します)