今、悲しいことに目に触れるものは、生活に都合の悪いことばかりで、人を頼り、この遠方へ旅をして来た。隴山の険所を越えるとき、心は脅え道は、はかどらず、麓の関所に辿り着くと心の愁いは波だち広がるばかりだ。

 水かさの落ちた魚竜川に夜は訪れ、人気のない鳥鼠山は秋の季節である。西方に旅をして、戦乱の烽火の続くのを聞いて、前方へ進もうとする心も挫け、この秦州に滞在することになった。