その日、晩飯食って部屋に戻ろうとしたんです。自分の部屋。
そしたらなんか名雪が俺に用があるからって通してくれないんです。
で、聞いてみたらなんかノートがないから、今から学校行って取ってこいとか言うんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前な、ノート如きで夜の雪国パシらせんじゃねーよ、ボケが。
気温氷点下だよ、氷点下。
学校着いたら着いたでなんか刃物持った女とかいるし。高校生で銃刀法違反か。世も末だな。
私は魔物を討つ者だから、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前な、うさ耳やるからもうちょっと女の子らしくしろと。
それと舞踏会ってのはな、もっと優雅にしてるべきなんだよ。
立食テーブルの向かいに立った奴にいつエスコートされてもおかしくない、
誘うか誘われるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。魔物は、すっこんでろ。
で、やっと一件落着したかと思ったら、舞の奴が、剣を捨てた私は本当に弱いから、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、剣なんてもう要らねーんだよ。ボケが。
不安げな顔して何が、弱いから、だ。
お前は本当に剣を持っていたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、一人で全部抱え込むつもりちゃうんかと。
俺から言わせてもらえば今、この状況の解決方法はやっぱり、
同棲、これだね。
俺と舞と佐祐理さん、三人で同棲。これが一番の対処法。
同棲ってのは一つ屋根の下で暮らすこと。決してタクティクスとは関係ない。はず。
で、舞の失った十年間を取り戻す。これ最高。
しかし下手をすると重婚罪に問われるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前が突然泣き出したとしても、泣きやむまでずっと側に居てやるってこった。