>>723

「へえ、ここもこういうときは意外と人がいるんだな」
しし座流星群を見ようとものみの丘にやって来た祐一とみしおたん
同じ考えらしいにわか天体ファンの姿がちらほら見える
「今年は数十年に一度の大流星雨が見られるかもしれないそうですよ」
「そりゃ晴れてよかったな・・・にしても天野、その大荷物はいったい何なんだ?」
「あ、これですか?色々ですよ
 懐中電灯に敷物にお弁当にお菓子に魔法瓶に・・・」
「ちょっと待て、ピクニックに行くんじゃないんだぞ?」
「はい、ですから望遠鏡に星座早見表に寝袋に毛布に・・・」
「おいおい、そんなにどうやって持って来たんだ?」
「大変でした」
「大変って、あのなあ・・・」
結局祐一が荷物を持つことになり、あまり人のいない所を探して敷物を広げた
「天野、寒くないか?俺懐炉いっぱい買ってきたから分けようか?」
「いえ、私も懐炉と、あと湯たんぽも持って来ました」
「湯たんぽって、あの?・・・さすが天野、一味違うな」
「どういう意味ですかっ」
「まさか懐炉っていうのも昔ながらの灰とか燃やしたりするあれじゃ・・・」
「普通の使い捨て懐炉ですっ
 もうっ、コーヒー入れてあげませんよ?」
「わかった、わかった・・・で、ホントに弁当食べるつもり?こんな暗闇の中で?」
「星明りの中で、と言って下さい」
「なるほど・・・この星空が調味料ってわけか」
「量も少なくしましたし、こういうのも悪くないでしょう?」
「ああ、悪くない」
見上げた夜空にまた一つ星が流れた