細いシャープペンの芯をかちかちと伸ばし、意
味もなくノートのうえを走らせる。
 繰り返される、なんの代わり映えのない毎日。
 僕はいつものようにノートの落書きに没頭して
いたその時。
「‖ΦΠёΛ……」
 意味不明の言葉が教室中に広がった。
クラス中の生徒達がノートを走らせるペンを止め、
不気味な声の主に視線を集めた。
……なんだ、隣の席の山田か。
生徒達がひそひそと言葉を交わす中、山田は突然
席を立ち大声でひとこと、

「リアルリアリティ」

と言った。
一拍おいて、教室はどっと爆笑の渦につつまれた。
「ワハハハハ、なんだよ、山田のやつ!『超先生』
気取りか?」
その後、山田は壊れたCDプレイヤーのように
「リアルリアリティ」という単語を連発し続けた。

この時、僕は日常がまた壊れていくのを感じた…。