友里「じゃあ、未夜子さんの郁未さんとのふれあいを語ってもらいましょうか」
未夜子「あの子には寂しい思いばかりさせてきたから……でも……」
友里「でも?」
未夜子「あの子と夫と、3人で行ったお祭りは覚えています。
郁未を真ん中に、手をつなぎあって、はしゃぐあの子を夫とハラハラしながら見つめて……」
友里「子供ってそんなものよね。私と由依もそうだったし」
未夜子「あの子、花火見たいって言ってたのに。金魚すくいを見つけると、もうやりたいやりたいって……」
良祐「子供とはそんなものかもな。晴香もダダッコのようにしがみついてたし」
未夜子「一回だけだからっていっても、聞かないんですよね。
もういっかいやるー、って、もう聞かなくて。花火始まるよっていっても、もう動かなくて。
熱中しすぎて乗り出しすぎて、金魚の池に落ちちゃって。結局花火はお流れになっちゃったんですよ」
友里「あらら、郁未さんかわいそう」
未夜子「……そのときは、また来年ね、なんて思ってたけど。
今にして思えば、無理してでもあの子と、夫と3人で。花火を一緒に見たかったな、なんて思うんです。
待ち望んでいた3人の来年は……なかったんですから」
良祐「……しかし、その判断はやむないだろう。それは彼女も理解できてると思うし」
友里「子供だからやっぱ泣くけど、仕方ないわよね。……って、らい(むがっ)」
良祐(そういうことまで掘り下げる必要はない、今は)
友里「むがんぐぐ。むがむんぐぐんんぐむー(わかったわ。……だから離しなさいよー)」

未夜子「……ありがとうございます。友里さん、良祐さん」