由依はただ、立っていた。
青白い光も今はない、旧MINMES。
がちゃ。
残骸を踏みながら、由依は歩く。

(――由依……)

あの時の、友里の最後の言葉。

(――頑張れよっ!)

ぎゅぅうっと胸を掴みながら、由依は残骸の中を走り出す。
涙も、もう零れない。
大好きなお姉ちゃんに励まされたのだから。頑張れ、と。
FARGOだった廃屋を由依は駆け出る。
そしてそのまま走り出す。
帰ろう。
晴香の、葉子の、郁未のもとへ。
大好きな、友達のもとへ。

「お姉ちゃぁんっ!!」
既に小さく映る廃屋に。その向こうの旧MINMESに。
目一杯大きな声で、最後の想いを、目一杯の笑顔で、大好きなお姉ちゃんに投げかけた。


「あたし、これからずっと、みんなで…………頑張るからねぇっ!!」