<連続マターリ小説・第一章>

 人間誰しも、運命のエアポケットに遭遇する時がある。
 俺、折原浩平も今まさにそんな状況に置かれているところだ。
 時は商店街で後輩の女の子と出会った所から始まる…

 ある晴れた日曜日、俺は昼飯を食いに商店街へと出かけた。
 理由なんて特に無い。ただ単に外食したかっただけだ。
 何軒かの店を物色している内に、ふと、袖を引っ張られる感触に気が付いた。
 振り返るが誰も居ない。不思議に思いつつも先を進もうとすると…

 くいくい…

 やっぱり誰かに袖を引っ張られている。もう一度振り返るとそこには…
 …でっかいリボンが見えた。視線を下に向けると…
『あのね』
『こんにちは』
 スケッチブックを掲げる少女。後輩の上月 澪だ。
「どうした澪、こんな所で何やってんだ?」
『お昼ご飯食べるの』
 澪は満面の笑みを浮かべながら、そう書いたスケッチブックを俺に見せた。
 どうやら澪も俺と同じで、昼飯を食べに商店街へ来たらしい。
「そっか…じゃあ俺と一緒に昼飯食うか?」
『うん』
『一緒に食べるの』

思えばこれが、事の始まりだった…

(…多分続く)