遅まきながら澪支援だよ〜。1は>416にあるよ〜

6月13日
 もう2カ月たった。新入部員もそろそろ慣れてきた頃だろう。上月さんも一生懸命やっている
…危なっかしいというかドジというか、失敗も多いけど。舞台は基本的に体力勝負だから、と
マラソンをさせれば、本当によく転ぶ。立ち直ったと思えば遅れる。しまいには、ついてきてる
はずがいつの間にか迷子になる。すっかり保護者気分だ。
 まあ、上月さんの立ち直りが早そうなのが救いといえば救いか。落ち込んだ揚げ句退部するとか
言い出さないか心配もしたけど、どうやら大丈夫そうだ。困ったような顔をしてスケッチブックに
『ごめんなさい』と書いている様子をみると、ぶつぶつ言う気にもならないし。

「次から気をつけてね」
(うんっ、うんっ)

そして、照れ笑い。これで終わってしまう。まさかそこまで計算してる…わけじゃないよね、
いくらなんでも。

6月27日
 部員の中に、上月さんを発声練習に付き合わせることに反対の声がある。声が出なくても
全然構わないから、腹式呼吸の練習だと思って参加してね、と言ってあるのだが、どうやら
それが気に食わないようだ。「腹式呼吸の練習ならひとりでもできる。発声練習中に声が
出てない人がいるのはおかしい」ということか、と思ったら、いささか趣が違った。

 「しゃべれなくても一生懸命がんばってるのに、これじゃ上月さんが可哀相です」
 「上月さんは発声練習免除でいいじゃないですか。部長、厳しすぎますよ」

 …うまく言えないけど、それは違うと思う。「可哀相だ」「出来ないことは免除」と決めて
かかることは簡単だけど、それが思いやりなんだろうか。友人の顔を思い浮かべるたびに、
「それって何か違うよね」と思うのだ。