12・18のまるちぃご乱心
「浩之さーん。ビデオ借りてきましたよー」
「おっ、ごくろうさん。今ごろになってM:2借りることになると思わなかったけどなー」
「はい? M:2ですか? 借りてませんよ」
「おい。行く前に言っただろ」
「代わりに真・雀鬼7なら借りてきましたがー」
「ぜんぜん、まるっきり、思いっきし違うだろ! おまえ、意図的に自分の趣味のモノに変えやがったな」
「あと、ゼニ学と、裏ゼニ学とー」
「だああああっ! 邦画かよっ。しかも全部シミケン。どういう趣味してるんだ」
「シミケンは邦画界の誇る真のアイドルですぅ」
「知るかーっ! そんなのはどれも見る気ない!」
「結構楽しいんですよー。ゼニ学なんか中途半端なエロシーン挿入して、あからさまに手を抜いたのが見え見えですぅ。
今となっては登場人物見た瞬間『おっぱい要員』を選定できるほどプロフェッショナルになりましたー」
「嬉しそうに言うんじゃない。その他には何を借りてきたんだ」
「ええとですね…がさごそ…あ、頭文字Dのエキストラとサードですぅ」
「ぐわ。サードはともかく、エキストラを借りるとは…」
「真子の入浴シーンが、唯一の見せ場という情けないことこの上ないビデオですよ」
「そこまで分かっていて、なぜ借りる必要がある…」
「まあまあ。サードのほうは、続編が気になるところですけどー。とりあえずわたしは、突込みを入れたいです」
「ん、なんだ」
「拓海となつきが秋名を下るシーンを、カットするんじゃない、と」
「うん、確かにそうだ。あれは名シーンなのに、意図的に削った感じがする。
だから前後の話がきちんとつながっていない。マルチも、なかなか通じゃないか」
「だってあれがないと、ラブホに向かうシーンが入れられないじゃないですかー」
「全部帰してこい」