「天使の…」(1)

あ…美凪さんだ…。
なんとなく立ち止まっちゃった。ついでに、物陰に隠れちゃった。
(えと…話しかけて…みようかな? みれる…かな?)
軽く息を吸い込んだ、とたん。
「美凪!」
 美凪さんに駆け寄る小さな影。えと…誰だっけ…。
「…みちる?」
 美凪さんの声にヒントもらっちゃった。…あ、答え、だよね。
 みちるちゃん…楽しそう。美凪さんも…楽しそう。
「にはは…よかった。話しかける前で」
こっそり呟いて、くるりと向きを変えたとたん、
「が…がおっ!?」
 びっくりした。早い。この子、足がとっても速い。あ、観鈴ちんが鈍いんだったりして。にはは。
みちるちゃんが、じっと、私の顔を見上げていた。