耕一「千鶴さん、一つ聞いていいかな?」
いつになく真剣な顔で、耕一が問いかける。
千鶴「はい・・?なんですか耕一さん。」
耕一「本当はもっと早く言わなくちゃいけなかったんだ。
   俺に勇気がなかったばかりにこんなに遅れてしまった・・・・
   でも、今日こそハッキリさせなくちゃいけないんだ。」
千鶴「えっ、いったい何の話なんですか?きゃっ。」
耕一は無言で千鶴の掌を握りしめる。
体温が伝わってくる、とても熱い。彼の思いの温度なのだろうか。
そして見つめる。真摯な瞳で。彼の瞳には千鶴しか映っていない。
耕一「千鶴さん、本当に・・本当に大切なことなんだ。
   だから、真剣に答えて欲しい。」
千鶴「はっ、はい。」
胸が早鐘を撃つ。頬が紅潮してしまう。
(これって・・・これって、ひょっとしてプロポーズ・・・・)
耕一「千鶴さん・・・・」
(どうしよう・・・私には、会長としての責務が・・・・)
耕一「千鶴さんは・・・・」
(でも・・・でも・・・やっぱり嬉しい・・・・)
耕一「千鶴さんは偽善者なの?」
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

ゴス・・・果てしなく鈍い音が辺りを包んだ。